内向的=根暗じゃない。

「内向的な人」と聞いたとき、だいたい決められたイメージを想像していませんか? 物静かで引っ込み思案、恥ずかしがり屋で人付き合いが苦手そうだけど、一度距離が縮まるととてもユニークな一面を持ちつつ、じつは深い考えを持っている…など。

でも実際、「内向性」はそれ以上に複雑な特性です。育った環境からの影響も大きく、いろいろな特徴があります。それは、外向的な性格が多種多様なのと同様です。

I Heart Intelligence」でまとめられた、Robyn Reischさんの記事でもう少し詳しく見てみましょう。

「STAR4種モデル」とは?

米・ウェルズリー大学の心理学者Jonathan Cheekさんは、4種類の内向性を分別することを発見しました。

それぞれを、

・社交的(Social)
・思考的(Thinking)
・不安定(Anxious)
・抑制的(Restrained)

とし、頭文字から「STAR Model(STAR4種モデル)」と名付けました。

これらは「内向性」という大部分では似ていますが、それぞれに特徴があり、また4種の内向性それぞれは「世間と向き合っている方法も違う」ということも発見されました。

01.
「社交的内向性」な人は
少人数を好む

人混みを避け、大きなパーティーに出席せざるを得ないときも、見ず知らずの人と会話するなんて退屈…というこのタイプ。でもそれは、決して恥ずかしがり屋なわけではありません。むしろ、1対1でのコミュニケーションが好きという価値観なので、大人数が苦手なのではなく、その行動に意味を見出していない傾向にあります。

「社交的内向性」な人は、ひとりぼっちでいることを楽しむような人です。ひとりの時間を過ごすことで自身の活力をあげ、世間と平和に過ごせるようにしているようです。 

02.
「思考的内向性」な人は
探し当てるのが難しい

それはなぜか。このタイプは、他の内向的な人のように「社交場を嫌う特徴」は持っておらず、でもとても自己反省的で、物事をより深く考えているタイプです。

「思考的内向性」はとてもクリエイティブで、空想に耽るような遊びが得意。アーティストや夢見がちな人、自由な精神を持ち合わせている人などに多い特性です。 

03.
「不安定な内向性」の人は
とにかく社交場が嫌い

このタイプは、深すぎる内省的な自己認識があるがゆえ、社交場においても一番「自意識過剰」になりがち。

ですが、彼らの内向性は「完璧主義」にも繋がっています。とても頭が良く、そして他人の気持ちを汲み取ることができるのにも関わらず、人と関わるのが一番苦手なタイプ。

04.
「抑制的内向性」の人は
計画的で目的がある人

このタイプの人たちはとても慎重で、考えに考えた上で発言したり行動を起こす傾向にあります。落ち着いたペースで行動しつつ、できるだけ間違った方向には行かないように、と慎重になっています。

この4種類の内向的タイプのなかでは「一番思いやりがあるタイプ」とも言えますが、言い換えれば、とても用心深いタイプでもあります。たとえば、このタイプに新しい事にチャレンジさせようとしてもとても難しいでしょう。しかし一度ハマれば、献身的に最後までやり遂げるだけの根気も持ち合わせているのです。

「ひとりの時間」は
呼吸と同じくらい大事

内向的だからといって、まったくもって恥ずかしがることではありません。「内向的な人が秘めている力」というTEDトークでも有名な、ノンフィクション作家&講師 Susan Cainさんも、こう言います。

「ひとりでいることだって、とても大事。それを、息を吸うことと同じぐらい大切に思っている人たちだっているです」

と。

「内向的=根暗・ネガティブ」などと否定的に考えず、それぞれに合った特徴を活かせるようにしましょう。

Licensed material used with permission by I Heart Intelligence
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。