尊敬されるリーダーが大切にしている「感謝の伝え方」
「心から尊敬されるリーダーとは、自分より下の人に感謝することを決して忘れない人」と語るのは「Inc.com」のライターJeff Hadenさん。
感謝されれば誰だって嬉しいもの。とりわけ、職場の先輩からだった場合、後輩は認められた気分になり尚更喜びを感じるのではないだろうか。
今回紹介する記事には、「ありがとう」の上手い使い方から、さりげなく気持ちを伝える方法までが書かれている。後輩を持つ人なら、誰でも参考にできるものばかりだ。
01.
伝えられる時には
必ず「ありがとう」を言う
誰より上の立場にいる多くの人は、お給料が「ありがとう」の代わりと思っているところがあるよう。つまり「仕事を頑張るのは当たり前」と。確かにそれは正しいことです。でもそんな考えは馬鹿げています。
後輩が書類を持ってきたら「ありがとう」。問題を指摘されたら「ありがとう」。とにかく「ありがとう」をたくさん言いましょう。後輩はそのような言動を感謝し、先輩の真似をして自分自身も「ありがとう」を言うようになるでしょう。お互いが周囲に感謝して褒めるという文化作りはここから始められます。
小さなことから、気づいたらすぐに「ありがとう」を言うようにしましょう。早すぎることは絶対にない、といことを心がけたいですね。
02.
言葉とともに
「決定権」を与える
大企業は手順や処理を最適化する傾向にあります。と同時に、エンゲージ力や満足度は自立によって変わってきます。
後輩が良い判断をしたとき、「ありがとう」と一緒に今後の決定権も与えてあげましょう。例えば「あの遅れてたオーダーの処理の仕方を考えてくれてありがとう。今後も同じようなことがあったらよろしくね」などと言うのです。
信頼を表すことで感謝も伝わります。そうすることであなたにもプラスになるでしょう。少しでも権力を与えられた方がより良いパフォーマンスをするようです。
03.
意見を求めて信頼を伝える
頑張っている後輩にだって自分なりの意見があります。その意見に聞く耳を持たず、すぐに取り下げてしまうとやる気は落ちてしまいます。
「ありがとう」を言う際に、意見を言ってもらえる空気を作りましょう。もし後輩が問題解決に貢献したならば、二度と同じようなことが起こらないためにはどうしたらいいかと尋ねてみることです。また、同僚の人間関係について悩み相談に乗ってあげている人がいたら、自分は先輩としてどうすれば解決へ向け協力することができるか意見を求めてみること。
簡単に言えば、相手への敬意と信頼も一緒に伝えることができるという事なのです。相手は自分がやったことに対して感謝されているだけではなく、人間性も認めてくれていると感じることでしょう。
04.
自分の弱点を見せる
誰かに助けを求めるということは、相手に敬意を表すことでもあります。「私が知らないことを君は知っている」と自分の弱さを見せることは相手への信頼を表すことになるのです。
次に後輩が何かしてくれた時には「ありがとう」と言うだけでなく、「何をどのようにやったの?」と聞いてみましょう。自分はあなたから学びたいんだ、という姿勢を見せるのです。
先輩でありながら自分の弱みを見せることは、相手を敬う気持ちを表して意見に耳を傾けようとする姿勢を見せることができます。これらはすべて「良い先輩」の条件です。相手は、「ありがとう」がただのリップサービスではないということに気づくでしょう。
05.
自然に声をかけて手助けする
後輩が仕事に精を出している時に「ありがとう」を伝えることは、相手にとって「認められている」と感じられる瞬間です。このタイミングで手を貸すとその気持ちは増すでしょう。
しかし、店員のように「何かお手伝いしましょうか?」というざっくりした質問では、答えは反射的に「いえ、大丈夫です」となってしまいます。自分ができる事を見つけ、もっと具体的に聞いてみましょう。「今少し時間空いてるから、それ終わらせるの手伝うよ」のようなアプローチなら良いですね。
協力的に、恩着せがましくないように、そしてお手本となるような声のかけ方を心がけるのです。実際に行動に移すことです。自分も参加することによりタスクの大変さがわかり、後輩の努力を心から感謝することにも繋がります。
06.
自分自身がお手本となる
誰かにプレゼントをあげた時、相手が困ったりどうしていいかわからないような表情をした時のことを思い出してください。渡した自分も少し気分を害しませんでしたか?
しかし同じような事があなたにも起こりえます。例えば、突然感謝されると戸惑うことがあるかもしれません。しかし、そのような時でも相手の目を見て「こちらこそありがとうございます」あるいは「どういたしまして。やってよかったです」と相手の気持ちを受け止めましょう。
後輩にも褒め言葉を素直に受け入れてもらうために、自分自身がお手本となりしっかり感謝の気持ちを受け入れるのです。感謝の気持ちは受け入れられるべきものですからね。