同期のなかで「埋もれない」ために、必要な4つの行動

世界に通用するようなエースになる人間は、私の経験では全体の2%に過ぎない。しかしその2%のエースには、驚くほど共通している行動がある。

自著『2%のエース思考 - あなたはいつまで「同期」の中に埋もれているのか? -』から、エースが何気なくやっている行動をまとめた。同期から一歩抜きん出るために、ぜひ参考にして欲しい。

01.
部門を超えた仲間を作る

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社内人脈が重要であることは、改めて言う必要はないだろう。しかしそれは飲み会には絶対参加、といった話ではない。

たとえば、複数部門のミーティングで必ず発言する、全社的視点でビジョンを語る、などをしていると名前を覚えられる。もちろん内容も大事だ。

通常関わりのない部門とも、積極的に関わることが重要。プロジェクトベースで何かやる時や、トラブルが発生したときなどはチャンスだ。
営業部門に所属していても、物流部門に入り浸って一緒に仕事をするとか、総務部門の手伝いをするとか。チャンスは必ずあるはずだ。そのような動き方をしていると社内で人脈が出来上がり、必要な情報が入手しやすくなったり、困ったときに助けてもらえたりするのだ。

既にエースと呼ばれている人は、必ずと言っていいほど、そのような経験をしている。「社内でお声がかかる」人が、特命プロジェクトのメンバーに召集されたり、新規事業メンバーに抜擢されたりし、より社内での知名度を上げて行くのだ。

02.
世の中の流れを意識する

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プロのギャンブラーは、流れを見極め「運」に乗り、「運」の流れから外れたと思ったら、さっさと降りるという話を聞いたことがある。一方、素人は、ハズれるようになっても、「そろそろまた当たるんじゃないか」と、懲りずにお金をつぎ込んでいく。

プロと素人の決定的な違いはなんだろう。それは、「流れ」を読めるかどうかだ。素人は「流れ」を読もうとしない。というより「流れ」を感じることそのものができないのかもしれない。だから、負けてしまう。

世の中には、「流れ」というものが確実に存在する。柔軟に、もっと余裕を持って、自分の周りを眺めてみよう。すると、見たもの、聞いたものから、いろいろな気づきを得られる。そうした「気づき」の力が磨かれていくと、おのずと「流れ」も読めるようになっていく。

03.
オンとオフを統合している

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ワーク・ライフ・バランスと言われるようになって、オン・オフの切り替えが必要だという認識が広まっている。しかし、本来1人の人間の仕事をプライベートを厳格に切り分けることなどできない。

週末のプライベートは、毎週取り立てて変化のない過ごし方をしていて、それで平日の仕事ではどんどんクリエイティブなアイデアを考え新しい提案をし、イノベーションを起こしているような人、などというのは未だかつて見たことがない。
クリエイティブに仕事をしている人は、週末もクリエイティブに過ごしている。エースは、実に変化に富んだ週末の過ごし方をしている。プライベートでの活動が刺激となり、仕事へのヒントにもなっているのだ。

プライベートと仕事は、むしろ相互に関連しているのだから、相乗効果をもたらすように考えたほうがよい。このような考え方を、ワーク・ライフ・インテグレーション(統合)という。
特にベンチャーを起こすような人であれば、ワーク・ライフ・インテグレーションをせざるを得ない。1日18時間、年間360日働いている人もいる。そうでなければ、限られた時間の中で、集中力を発揮し、事業を成功に導くことは不可能なのだ。

04.
前提として、
自分に責任を持って行動している

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エースとは、「自律した人材」。
どうしたら自律できるか。それは、自律と表裏一体になる言葉「自責」を考えてみるとわかりやすいかもしれない。「自責」と反対語の関係にあるのは「他責」だ。今自分がこうであることは、上司のせい、学校の先生のせい、親のせい、世の中のせい、と考えるのが他責だ。

しかし、自責とは、全てに自ら責任を負うことだ。きっかけは自分の外にあっても、最終的に選んだのは自分自身なのだから。

ちなみに同じ発音の「自立」。これは、親や上司の世話にならずに、1人前になることだ。そして、そこからはるか上の段階を指すのが「自律」

多くの企業で多くの人材と関わってきて、わかったこと。それは、世の中には2種類の人間しかいない。自律したごくひと握りの人と、大多数のそうでない人だ。自律とは、必ずしも転職したり起業したりすることではない。一社に勤め続けていても自律している人はいるのだ。

2%のエース思考 - あなたはいつまで「同期」の中に埋もれているのか? -
コンテンツ提供元:ワニブックス

小杉俊哉

大学法学部卒業後、NECに入社。マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院修士課程修了。マッキンゼー・アンドカンパニー・インク、ユニデン株式会社人事総務部長、アップルコンピュータ株式会社人事総務本部長を歴任後独立。慶應義塾大学大学院・政策メディア研究科准教授を経て、現在、同大学SFC研究所上席所員。立命館大学大学院テクノロジーマネジメント研究科客員教授。

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