【MIT開発】女性を性的暴力から守る「ブラ用ステッカー」
女性に対する性暴力は、世界的に大きな問題のひとつ。この被害を未然に防げるようにと、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームがある予防グッズを開発しました。
女性の下着につけることで防犯アラームの役割を果たしてくれるステッカー「Intrepid」がそれ。
下着が不自然に外されると
アラートが鳴る
「Intrepid」は、ブラジャーなどの衣服に貼り付けて使用します。とても薄いデバイスを貼るだけなので、どんな服でもOK。
ステッカーには、マイクロプロセッサとセンサーが搭載されていて、ブラジャーを外すときの動作と、近しい人の連絡先5件までをインプットできます。
無理やり下着が外され不自然な動きが感知されると、自分のスマホに「合意の上ですか?」というメッセージが表示されます。それに対して20秒以内に「はい」と回答しなければ、女性が危機的状況であると判断され、防犯アラームが鳴るという仕組みです。
そしてこのとき、登録している5人には位置情報が送られます。さらにその中の1人と、直接連絡をとれるという機能もあるようです。
ステッカーにはボタンも付随しています。危険なときにそれを押すと、ステッカーに登録している連絡先に自分の居場所が通知されるようプログラムが組まれています。
女性が自分で
我が身を守れるように
開発チームのひとりであるManisha Mohanさんは、開発理由についてこのように話しています。
「私はインドからこの大学に来たのですが、女性は身の安全を守るためという理由でなかなか自由に夜間のキャンパスに出入りできません。それはもちろん大学に限ったことではなく、ほとんどの女性が夕方6時半以降は外出を控えなければならない状況です。
もちろん、性犯罪はする方が悪い。けれど女性が自分自身で身を守る術を持てるのであれば、それは大変重要な要素になると思いました。そういった理由から、Intrepidのアイデアを思いついたのです」
性犯罪をなくし、ひとりでも悲しい思いをする女性を減らし、女性が自由に行動し活躍できる社会を作るために生まれたこのステッカー。まだ開発途中ですが、女性の恐怖を取り除く、心強い製品になるかもしれません。