ボタンひとつで「快適な体温」に変わるデバイス。
体温調節は健康を維持するための大切な要素。ですが、寒暖差が激しい季節の変わり目なんかは、とくに管理が難しいものです。冬本番で冷え性に悩まされているという人も多いでしょうし。
となったとき、どうやって基礎体温を測りますか?これ、かなり秀逸なデバイスなんです。
瞬時に体感温度を切り替え
マサチューセッツ工科大学出身の開発チームが発表した「Embr Wave」は、手首に取り付けてボタンを押すだけで、快適な体温を保ってくれる画期的なデバイス。
例えば、暖房が効きすぎたオフィスや電車内など、外気温と室温の大きな差で、どうやって体温調節していいかわからないようなとき、このデバイスが瞬時にユーザーのパーソナルな基礎体温に近づけ、体感温度をコントロールしてくれるというのです。
手首に巻いたデバイスをプッシュ、これだけで触れている面が急速に冷えてくるそう。クーラーをつけたときのような涼しさを感じられるというのですが…。もちろん、その逆もしかり。プレートが温まり、それだけでストーブに当たっているような暖かさを体感できるとか。
温度調節の仕組みは血流にあり
ところで、なぜ手首を冷やしたり温めたりするだけで体全体の温度を調節することができるのか。これ、「手首」という部分がポイント。
暑いときに首に冷却シートを貼ると、不思議と涼しくなったり、寒い夜に靴下を履くと体が温まったりした経験ありますよね。つまり、首、手首、足首など皮膚のすぐ近くを動脈が通っている部分を温めたり冷やしたりすることで、流れる血液の温度が変わり、これが体感温度に影響を与えるというロジックだとか。
Embr Waveもこの効果を利用して体温を調整しているようですよ。
1回の充電で25回使用可能
充電式バッテリーを搭載したEmbr Wave、腕時計のように自由な向きでピタッと装着できるよう。携帯用カイロを手首につけて歩いているイメージですが、立ち仕事の多い接客業でも目立つことはありません。ファッションアイテムとしては…ですが、まあこれならば許容範囲内では?
体温調節にはこんな効果が
では、どうして体温調節に気を配りたいかといえば、自律神経の乱れや不調が引き起こされる、なんて言われているから。なんとなく気分が落ち込んだり、息苦しさや頭痛を覚えたり、倦怠感に襲われるのもこの適正体温にないことが原因のひとつかもしれませんよ。
体調管理は体温にも気をつかってこそ、ということなんでしょうね。何度でも使えるカイロってイメージで考えたら、299ドル(約3万4千円)という値段も高くはない?