手を伸ばせばすぐに届く「東京では味わえない旅と音楽」

生で聞く音楽って特別。なぜって、会場の光景や空気感、アーティストの動きや表情から、音だけでは感じられないような、その時その場でしかできない体験が楽しめるからだと思うんです。いまやフェスは全国各地で開催されているので、ライブを見に行くこと自体が、旅の目的として一般的になりました。

ここで紹介するのは、そういった“音楽を目的とした旅”のなかでも、ちょっと珍しいかたち。Airbnb(エアービーアンドビー)の新たなプロモーション「THE LIVE HOUSE」です。ある一軒家にアーティストや観客、その地域に暮らす人が集まり、友だちとくつろぐみたいにしてライブを楽しみました。

会場は瀬戸内海を望む
モダンな一軒家

会場となったのは、香川県荘内半島にある、瀬戸内海を望む高台に建つ一軒家。ひときわ目立つ大きな窓の外いっぱいに広がる眺望が、訪れるゲストを非日常へと誘います。時計が置かれていないため、時間の流れを忘れられる場所です。

Airbnbに登録し、この場所の貸し出しをはじめたのは2016年3月。ホストの真鍋さんは、息を飲むような美しい景色と、日常を忘れるための空間づくりをするために、家の中の環境づくりにこだわってきたといいます。

地元の食を味わうために
伝統・収穫・料理を知る

「景色を目的に来ていただけるだけでも嬉しいんですが、せっかく来ていただいたのなら、他にも地元のいいところを堪能してもらいたいと思ったんです」と語る真鍋さん。

彼が始めたのは、地元の人が、地元の話をしながら、地元の素材を使って料理をつくる、というサービスでした。

そこでは、畑で一緒に野菜を収穫したり、買い物をしながら食材の説明をしたりしながら、料理をつくっていきます。伝統料理のルーツや、食材が作られていく背景を知ると、食事は一層楽しくなります。

これは、自分たちがつくったものを消費者に直接紹介する機会が少ない生産者にとっても嬉しいこと。真鍋さんがゲストを連れてやってくるのを毎回楽しみにしているとか。地元の文化に関心のある人と、旅行者に“地元ならでは”を知ってもらいたいと思う生産者が交流できるのも、“暮らすような旅”を実現してくれるAirbnbならではの魅力でしょう!

ふれあいの旅から始まる
Awesome City Clubのライブ!

そんな日々の忙しさや疲れを一気に忘れさせてくれそうなロケーションでライブを行ったのは、テン年代のシティ・ポップを牽引するAwesome City Clubの5人。

ただ、到着してすぐにライブというわけではありません。ライブハウスとなるおうちに到着して、彼らは真鍋さんから教えてもらったローカルスポットへ向かいました。

港から船で10分ほどの場所にある蔦島(つたしま)で、「たこ判(大判焼き)」と呼ばれて親しまれている大きなたこ焼きをほおばり、260年以上もお酢を作り続けている醸造蔵では、創業当初から変わっていないという杉樽を使った伝統製法を見学。

お酢のボトルに使われている可愛らしいイラストが、オーナーさんの息子さんが小学生のときに描いたものだと聞かされたメンバーは食い入るようにパッケージを見つめていました。

船では、atagiさんが乗り合わせたおじいさんに釣り場を教えてもらったり、お孫さんとメンバーが楽しそうに写真を撮影する一幕も。

特にPORINさんとユキエさんは、小さいお孫さんがかわいくてしかたがない様子で、熱心に話しかけるなど、行く先々で地元の人々と触れ合う旅を堪能しました。

約1キロのロングビーチが広がる父母ヶ浜(ちちぶがはま)では、メンバー全員が浜辺を走って競争することに。

PORINさんが「デビュー前の自分たちに戻ったような感じがしましたね。単純に友達としてみんなで遊んでいた頃に」と語ってくれたように、ステージ上とはまた違った5人の楽しそうな表情が印象的でした。

この時ここでしか聞けない
目の前で響く“生音”

遊びにグルメに盛りだくさんの1日を締めくくるのは、モダンなおうちの庭を舞台にしたアコースティックライブ。イベントは完全招待制で、多数の応募の中から3組6名のゲストが招かれました。なかには、デビュー前からのファンや、このライブのために東北からやってきたという人も。

ライブへの期待感とロケーションが生み出す高揚感に包まれる中、フェス会場のように飾り付けられたおうちの庭で、スペシャルライブがはじまりました。

楽器を持って椅子に座るバンドメンバーと、芝生の上に敷かれたラグマットでくつろぐゲストたち。その距離感は、本当に手を伸ばせば届くほど。

モリシーさんも「目の前にいるのはお客さんなんですけど、なんか家族に向かって演奏しているような感じ。『ちょっと聞いてよ』みたいな(笑)」と振り返るようなリラックスした空間でした。

曲の間には、メンバーとお客さんが、Awesome City Clubを知ったきっかけや、今日1日の旅について話すなど、終始和やかな雰囲気。プライベート感がたっぷりで、まさに“おうち”にいるよう。

お客さんからは、「マイクを通さない生音のクリアさに驚きました。本当に夢なんじゃないかってくらい幸せな時間でした!」「ライブはもちろんなんですけど、時間とともに情景が変わっていくっていうのが、ライブハウスではありえない体験なので感動しました!」と興奮冷めやらぬ感想が続々と。このロケーション、この時間帯でしか成り立たない贅沢な体験です。

また、この日はライブにやってきた3組のお客さんもAirbnbを利用して宿泊することになっており、その印象について「場所やロケーションが変わるだけで、普段とは会話の内容も変わるので、新しい発見がありました」という声や、「同じ県内に住んでいても、この辺りには知らないスポットが多かったので、ローカルな魅力を感じることができました」などの感想が。

ライブ終了後、ベースのマツザカさんは、「THE LIVE HOUSE」についてこんなコメントを。

「東京だったら車の音とか騒音があるから難しいと思いますけど、ここはとても静かで、虫の声とか心地いい音が聞こえてくるから、本当にここでしかやれないし、今日しかできないライブができたと思います!」

ドラムのユキエさんにとっても、刺激的な体験だったようです。

「生音でやるというのは不安もあったんですけど、これをやったことで『あぁ、みんなはこういうサウンドを出してくれてたんだ』っていう発見もあって、いつもよりもみんなの音楽を感じながら演奏できたのが良かったです!」

ボーカルを担当するPORINさんは、「お客さん同士が、初対面なのに仲良くしていて、そのきっかけがAwesome City Clubだったと言ってくれたのが嬉しかったです!」と話してくれました。

マイクを通さず、生音で演奏するライブは、お客さんだけでなく、ミュージシャンにとっても特別。初対面で仲良くなっていたゲスト同士も多く、人と人がこれまで以上に近づける、新しい可能性が感じられるイベントでした。

非日常的な場所で
日常のような旅をしよう!

見知らぬ土地で刺激的な体験をしながら、もうひとつの地元に帰ってきたかのような温かいひとときを過ごす。日常を象徴する生活空間で、ライブを見るという非日常を味わう。

これって、世界各地にある、自分に合ったユニークな部屋を借りて、暮らすように旅することができる、Airbnbだからできること。一度体験したら忘れられない思い出になるはず!

今回初めてAirbnbを利用したというatagiさんは、旅の感想を次のように話してくれました。

「ライブでいろんなところに行けるからいいねって言われるんですけど、ぼくらが見ているツアーの景色ってほとんど東京の街並みと変わらないんです。違いがあるとすれば、食べるものが少し違うくらい。だけど、旅って本来そうじゃないと思うんですよ。今回、ぼくは釣りをしたんですけど、貸し出されているおうちは海のすぐそばにもあるし、キッチンがついていることもあるから、その場で釣った魚を調理して食べることもできるし最高でした。長いことしてなかった旅を、久々にしたって感じがしましたね」

また、マツザカさんからは、こんなコメントも!

「自分は歌詞を書くことが多くて、旅先でやることもあるんですけど、そこで見た景色が時間を経て言葉になっていくんです。今回の旅では、みんなで同じ景色を見ることができたので、これが共通言語になって、曲作りにも活きてくると思います」

そこで暮らしている人と話しながら、その地域を実際に見て回ると、たとえ行ったことがある観光地でも、地元の人しか知らないような新しい一面が見えてきます。そう考えると、まだまだ知らない場所ってたくさんあるはず。 

当たり前のできごとにも、視点を変えて接すれば新しさを感じるもの。そのきっかけとなる場所や人、行動に出会いたいときに、そっと寄り添ってくれるサービスがAirbnb。

宿泊するときだけでなく、各地で行われているアクティビティに参加したり、自分がオーナーになってイベントを企画するときにも役立ちます。「THE LIVE HOUSE」のような体験を、自分たちでつくることも難しくないんですよね。