元宝飾店スタッフが語る、結婚指輪にみる男性のホンネ。

結婚に際し必要となるモノといえば、真っ先に思いつくのは「指輪」でしょう。左手の薬指にはめるリングは、やっぱり一生大切にしたいし。

そんな大切なアクセサリーですが、何から何まで自分の希望を込めたい女性に対し、「買ってくれる男性の身にもなってほしい!」と、声をあげる人物がいます。Kylie Stigar-Burkeさん、彼女もともとは、宝飾店のスタッフ経験を持つライター。あんまり聞く機会のない男性サイドの意見を、現場目線で伝えてくれています。

真剣な眼差しの奥にある
オトコたちの“不安”

宝石店の1日とは、おそらく想像する通り。人が入ってきては高価なネックレスやイアリングをじーっと見つめて、口座の残高を確かめて、出口へと向かう。

その行為が繰り返される1日の中で、決まって私に深く印象を与えるのは、婚約指輪を購入する側の男性の方。

彼らが私の注目をさらうのは、いつもほかでは見たことのないような目つきをしているから。その目は興奮で彩られているものの、金銭面や将来面から生まれる不安が入り混じる。その目つきこそが、私の結婚への概念を変えることとなったのです。

指輪選びに参加できないオトコたち

私の周りの子も大抵「理想の結婚式」を隅から隅まで思い描いています。Pinterest上で着たいドレスを全てデザイナー別で分類し、ケーキはフレーバーごととデコレーションごとの両方でそれぞれ分け、指輪もわんさかまとめてある。

私たちがそれに見るのは「未来」かもしれないけど、男性の目に映るのは「出費」。私たちが「楽しみ」と感じることに、彼らは少しばかりの「がっかり」が浮かぶのかもしれません。

だって、彼らは“指輪選び”に参加できていないから。一緒に選んでいる感覚がまったく生まれないのです。指輪くらい選んだっていいじゃない(一生夢見ていたわけですし)と軽く考えているかもしれませんが、彼らにとってこの指輪は人生の大きな決断を意味するのです。ならば自分だって意見したいはず。

だから婚約の話が出たら即座に「夢見る指輪」の写真を彼に見せまくるのはやめてあげてください。せめて「エメラルドカットのダイアモンドがついたホワイトゴールドの指輪」など特徴だけに留めておくこと。

指輪は一度きりじゃない

それに、あなたの「夢見る指輪」の値段をよく見てみてください。「100万するけど、一生ものよ」なんて言うかもしれませんが、それは彼の予算を遥かに越えていませんか?

彼もそこまで予算外の提案をされてしまうと、婚約手前から期待に応えられないことに悔しさを覚えてしまうでしょう。大きな希望を出されてしまうと、数万する指輪しか買えない事実を口にするのも、はたまた結婚の話題を切り出すことにも足がすくんでしまいます。

じつはほとんどの夫婦は、結婚生活の間で結婚指輪の買い替えをします。たとえば記念日などでもっと高価で豪勢な指輪を買っていくカップルを私は見ています。すでに持っている指輪に装飾を加え、お店に置いてあるどの宝石よりも輝かしい指輪をまとうカップルもいます。

私も以前、お店で70歳になってようやく夢見た指輪を買える、と喜ぶ老夫婦に出会ったことがあります。大事なのは指輪の見た目ではなく、一生を過ごしたいと思える相手に出会えたことの方。きっと人生のどこかで、ゴージャスな指輪に出会える日がきます。

結婚を「理想を叶える機会」としてみないこと。それでは逆に特別感が薄れてしまいます。本当に彼と結婚したいのなら、ふたりのことはふたりで決めること。

それに、夫婦生活の第一歩となる場所で働く私から言わせてみると、彼はきっとウェディングのプランニングになりやまない興奮を抱えていますよ。

Licensed material used with permission by Elite Daily
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