「フォロワーを買える自販機」の開発者に真意を聞いてみた。
InstagramやTwitterの「フォロワー」を買える、はよく聞くハナシ。けれど、まさか自動販売機で販売されているとは…。
中にはクジが入っており、値段は1ユーロ(約130円)とお手頃。インスタグラマーの台頭で、SNSのフォロワー数が個人の影響力になる時代。自販機でサクッと有名人になれる、というのははたしてアリかナシか。
しかし本当に「フォロワー」が買えるのでしょうか?
疑問に思い、制作したベルギー在住のメディアアーティストDries氏のオフィスを訪ねてみました。
ーーまずは、制作のきっかけから教えてください。
Dries氏:最初はインターネットヤミ市のためにスクラッチクジだけ制作したんですよね。その後いくつかの展示会の依頼がきて。
どうやって展示しようか考えていて、そのままテーブルに置くとかはつまらないなと思ってね。中古の自動販売機を買って、チケットと同じデザインにDIYで装飾しました。
ーー展示会での反応は?
Dries氏:やっぱり、みんな不思議がっていましたね。多くの人が本当にフォロワーが増える?とか聞いてきたけど、実際に増えるのは「フェイクフォロワー」です。
約5%の割合で1,000人、500人とかの数種類のチケットが当たる設計。最大は2万5千のフェイクフォロワーが増えるコードですね。ネットでも買えて今までに6,000枚ほど売れているかな?
そのコードを僕が作った特設サイトにSNSのユーザーネームとともに入れれば、フェイクフォロワーが増える仕組みです。
ーーこの作品を通して何を伝えたかったんでしょう。
Dries氏:僕の多くの作品はクリティカルなものが多くて、でもその中にユーモアを含ませています。
すごく伝えたいメッセージがあるってわけではないんだけど、人が理解しやすいものにしている。例えるなら、一言で理解できるような感じ。芸術の知識やアートの背景とか知らなくても楽しめるようにね。