「どこで買ったの?」とは聞いてほしくない洋服。
2014年から、カップルで旅をしているAndrewさんとAdrienneさん。今では、世界中を転々としながら、自身の経験を活かして立ち上げた、ファッションブランド「The Robe Lives」を経営しています。
身にまとうのは
アフリカの「苦悩と希望」
タンザニアに属している諸島であり、「アフリカの楽園」とも言われているザンジバル。訪れたら、透き通る海と真っ白なビーチを堪能できることでも有名です。
AndrewさんとAdrienneさんは、そんな場所のローカルマーケットから生地を1枚1枚選び、売り出す素材を決めています。そして、洋服を仕立てるのは地元のFundiたち(専門家を意味するアフリカの言葉)。
丁寧に作られたローブは、オンラインで買うことができます。そこには、こんな言葉も添えられています。
どこで手に入れたのかではなく、
なぜ買うことにしたのかを、誰かに伝えてほしい。
実を言うと、2人の収益はケニアを拠点にするNGO「The Cup Foundation」に寄付されています。そう、AndrewさんとAdrienneさんが経営する会社は、非営利で、ある目的を達成するためにスタートさせたものでした。
時は遡って、彼らがノマドライフを始めて、だいたい10ヶ月が経ったころ。心が踊るような世界の絶景をたくさん知ると同時に、「貧困」という目を隠したくなる現実があることも実感したそうです。そして、AndrewさんとAdrienneさんが放っておくことができなかったのが、アフリカに暮らす女性の生活事情。
なぜ妊娠をするのかという<性の知識>がない。清潔な<生理用品>がない。そのため、健康に悪影響を与えることが多くて<学校>に行けない。そこで、アフリカの女性に生理用品を寄付している、「The Cup Foundation」に協力することを決断しました。
世界をより良くするために、アフリカの人たちをできるだけサポートする。だからこそ、ビジネスを後押しする意味も込めて、地元の生地を買い、地元の仕立て屋に洋服を作ってもらうことに、こだわっているようです。そして、資金面からNGOを少しでも支える。
巷では、アフリカの民族柄のファッションも流行っているので、買ってみたいと考えた人も多いかもしれません。または、AndrewさんとAdrienneさんが叶えようとしている願望に、心を動かされた人もいるかもしれません。洋服を買おうとする理由はなんであれ、なぜ買うことにしたのか、背景にはどんな思いがあるのかの「ストーリー」を伝えることに意味があるのでしょう。
ローブにはたくさんの柄があり、85ドルからオンラインで購入できます。