30代独身女子がマンションを買おうと思ったら

A「私、マンション欲しいんだよね」
B「やめておきなって!独身女子がお家なんか買ったら、絶対に結婚できないよ」

みなさん、一度はこんな会話を耳にしたことがあるのではないでしょうか?かくいう私も、「マンション欲しいなぁ」と思ったことのあるひとりです。そして、実際に買っちゃいました。

購入当時、30代前半、独身、彼氏なし、貯金はわずか。そんな私が、女ひとりでお家を買ってみて、絶対に知っておいた方がいいと思ったことをご紹介します。

1 ローンが組めるのかを知る

何千万もの貯金があるとか、親から多額の援助がもらえるならともかく、ほとんどの人はローンを組んでお家を買います。“住宅ローン”ってやつですね。そもそもこの住宅ローンは銀行などの金融機関と契約するのですが、独身女性って、ローンなんて組めないんだろうなぁと漠然と思っていました。

しかし、いざ相談に行ってみると、女性だとか独身だとかっていうのは、不安要素ではありませんでした。それよりはむしろ勤続年数やほかに借金がないかなど、一定の基準を満たしているかが大事。ちなみにクレジットカードのキャッシングも影響がありますので、ご注意を。

とにかく金融機関へ相談へ行き、自分がローンを組めるのかどうかを知ること。これがわかってからじゃないと、そもそも購入にアグレッシブにはなれません。

2 メリットを知る

ローンの返済の方が毎月の家賃より安いですよ。購入は資産になりますよ。っていうことは、大体どの不動産屋さんも言います。

これらはたしかにあてはまるのですが、私が一番メリットだと感じたのは、実は家を持てたという“自信”でした。家の購入までは結構なステップを踏みます。そのすべてに大人として対応していかなくてはいけないし、様々な書類を用意して、記入していきます。途中、交渉が必要なことも出てくるでしょう。

それらをひとりでこなして、最終的に私だけのお城とも言えるお家に入った時、なんだかとてつもない安心感と「私でもお家を買えたんだ」という満足感が湧き上がってきました。このことが自信に直結。なんだか、仕事でもやる気が増しちゃって、いつもより積極的になったり。

これが、私が思う最大のメリットです。

3 デメリットを知る

物事には二面性があります。メリットがあれば、当然デメリットも。

お家を購入すると、まずかんたんに引っ越しはできなくなります。隣近所と相性が悪かったりすると、悲惨なことになる可能性も。自分の環境が変わる時(たとえば結婚するとか)にもついてまわる問題なので、気をつけなくてはいけません。

また、賃貸だと2年に1回ぐらいの頻度で更新料を払いますよね。それをきっかけに転居する人も多いと思います。お家を購入した場合は、当然、更新料はありません。でもその代わりに、毎年固定資産税を収める必要あり。「家賃負担が減って節約になるわ」と思ったら、後々痛い目をみることも。

ちなみに、購入の際にはお家の代金の他にも初期費用がかかります。デメリットと言い切ってしまっていいのかは考え方次第ですが、お金がかかるというのは知っておくべき。

4 相場を知る

お家の購入を本格的に検討するとなったら。まずは色々な物件を見に行ってみましょう。できれば、いろんな沿線、異なる駅の物件を見ることをおすすめします。

でも気をつけたいのが、女性がひとりで不動産屋に購入の相談にいくとナメられがちであること。もちろん、すべての不動産屋さんがそうだとは言いませんが、私は実際にかなりぞんざいな対応を受けたことがあったので、頭に入れておいた方が驚かないでしょう。

そこでおすすめなのが、単身者向けの間取り(1LDKなど)がある新築物件の販売センター。こういう物件は女性をターゲットにしていることが多いので、とても丁寧に対応してくれますし、購入のプロセスも説明してくれます。パンフレットなども女性を意識した設備にページを割いていることが多いので、見つけやすいと思います。

こうしていくつかの物件を見ていくと、大体の相場感がわかるように。同じ沿線で似たような間取りでも駅ごとに数十万円違ってくるんだなっていうことがわかってきます。

5 自分が人生に求めているものを知る

ローンが組める。メリットもデメリットも把握した。相場も知った。

あれ?わたし、お家買えちゃう?

なんだかハッピーな感じになってきちゃって、えーい!って購入してしまいそうに。しかし、ここで最後に知っておかなくてはいけないのは、自分自身のことなんです。

今は独身だけど、将来的には結婚したい?
結婚という形にこだわらずとも、友達や親など、誰かと生活を共にしたい?
“お家”という環境に求めていることはなに?
どこに住みたい?

私の場合は…

できるかわからないけど、結婚はしたい!
   ↓
結婚できた時に賃貸に出すか、売却を視野に入れよう。ということは貸しやすい物件だな。


仕事でヘトヘトになって帰るから通勤時間が長いのはイヤ!
   ↓
職場から30分以内の物件だな。


大好きな街の近くに住みたい!
   ↓
行きつけの飲み屋のある街から徒歩圏内の物件だな。

こういう感じで、私の人生に必要なものを決めていったら、物件はひとつに絞られちゃいました。


軽い気持ちで始めた、物件探し。気づいたら、私は本当にマンションを購入していました。

それから数年がたった今、私は独身で家を買ったことを全く後悔していません。むしろ、この時の決断に救われているなぁと思うことの方が多いくらい。

購入するか、賃貸に住み続けるか、価値観やライフスタイルによって分かれて当然。でも、“購入”っていう選択肢を持ってみることは、けっして悪いことではないと思います。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。