解体後もリサイクル可能!スウェーデンに誕生する新しい「木造マンション」
日本と同じく国土の2/3が森林で占められており、木造建築が盛んなスウェーデン。サステイナブルな社会を大きく推進していることでも知られる同国に「Kajstaden」と名付けられた9階建ての木造マンションが誕生した。
建設を手がけたのは北欧を拠点にする建築事務所「C.F. Møller Architects」。洗練された建築を数多く作ってきた同事務所が新しく建設したこの建物は、無垢材で建てられた建造物としてスウェーデンでもっとも高い建築物であるという。
もちろん、下地材やバルコニー、階段に至るまでのすべてが木材で構成。建設にあたっては“夢の素材”としても注目を集める建材「CLT板」が採用された。
©C.F. Møller Architects
「CLT板」は木材で作られる建材でありながら、コンクリート並みの強度を持つことから、高度な木造建造物の建築を可能に。さらにCO2の大幅な削減にもつながり、分解後は再利用できるという地球に優しい建材でもあるのだ。
北欧らしく、持続可能へのこだわりが半端ではないこの建物。同規模の建築物を建てるのに比べ、この「Kajstaden」の建築によるCO2の削減量は550トンに及び、これは杉の木約4万本が一年間で吸収する二酸化炭素量に匹敵するのだとか。
同建築が建てられたのは、Mälaren湖近くの現在も開発が続く新たな“持続可能都市”。サステイナブルを牽引する地区のランドマーク的な建物になっているらしい。
また、コペンハーゲンでは木造建築都市も建設中。北欧の国々の持続可能な街づくりスピード感と実行力に世界が注目している。
©C.F. Møller Architects
Top image: © C.F. Møller Architects