「水着の少女たち」をとらえた横浪修の新写真集に見る、集合体としての「強さ」と「美しさ」
「個性って言葉、聞きあきちゃった」
って、最近、思うんです。あまりにも多用されすぎているし、もう言われなくてもわかっているよ、って。だからでしょうね。この、スクール水着の少女たちに惹かれてしまったのは。
集合としての「強さ」と「美しさ」
ここで紹介するのは、フォトグラファー横浪修さんの写真集『MIZUGI』。フランスとスウェーデンを拠点とする出版社「LIBRARYMAN」の季刊写真集プロジェクト「Seasons Series」の一作目(Spring)として、3月28日に刊行される新作です。
横浪さんは、かねてから「個」と「集合」に焦点をあてた「Assembly」シリーズを制作しており、『MIZUGI』もその延長として撮り下ろしたのだとか。今回、人の体温や湿度といった生命力を表現する目的で、水着をテーマにしたといいます。
個として、集合体として
個が熱狂的に取り沙汰されるいまの時代だけれど、とはいえみんな、どこかしらの集合には属しているわけで。極端なはなし、社会という集合の一員であるわけで。
個を尊重するのはとてもたいせつなこと。ただ、時々でいいから、集合体の一員としての自分に思いを馳せる時間があっていいのかも、なんてことを、この作品を通してあらためて考えたのでした。
さて、写真集の発売を記念して、3月31日(土)に横浪さんとブックデザイナー祖父江慎さんとのトークイベントが青山ブックセンター本店で開催されるそう。当日参加もOKみたいなので、気になる方は、ぜひ足を運んでみてください。
<開催概要>
『MIZUGI』(LIBRARYMAN) 刊行記念 横浪修 × 祖父江慎 トークイベント
日程:2018年3月31日 (土)
時間:14:00~15:30(開場は13:30)
料金:1,350円(税込)
定員:110名
会場:青山ブックセンター本店大教室
HP:http://www.aoyamabc.jp/event/mizugi/