この世の女の子、全員「ブスかわ」です。
「あ、いま流行りの “ブスかわ”!」
って指をさされて叫ばれたことがあります。見ず知らずの男性(アルコール入り)に。東京・下北沢、チェーンのドーナツ屋さんの前で友人を待っているときでした。“ブスかわ” が本当に流行っていたのかは定かではありませんが、まぁもう7年ほど前のことです。
ブス:かわ
何 対 何?
開き直るわけじゃないですけど、極端な話、この世の女の子全員「ブスかわ」だと思います。この比率に大きく個人差があるだけで。
ブス 1割:かわいい 9割。それも「ブスかわ」です。
わ、わたしも、たとえ「かわ」配分が微量だとしても、ゼロではないはず。多量の「ブス」配分が顔を占拠していたとしても。それだけを希望に、あの日から、努力 “っぽいもの” をするようになりました。「かわ」配分の増量に向けて。いや、保持に向けて。我ながら健気です。
そんなわたしへのエールを、とある書籍のなかで見つけました。
努力しているブスを笑うブスほどブスなものはない
『ブスのたしなみ』著:カレー沢薫(太田出版)より
女の子って得てして可愛い生き物です。顔の造形の話じゃなくて、前髪を気にしたり、頻繁にお化粧直しをしたり、「かわ」配分の保持および増量へのたゆまぬ姿勢の話です。
それをやっている限り、「十割ブス」(お蕎麦みたいに言っちゃってすみません)にはならないはず。それを馬鹿にしたりするのなら、もう言っちゃいますね、「純度120%ブス」です。
本当のブスは何なんだっていうことを考えたとき、個人的な憧れの顔とかはあるけれども、まずは誰かの「可愛くなりたい」っていう思いや、それを叶えようとする姿勢を、絶対的に尊重しようと思うようになりました。
『ブスのたしなみ』を
紹介したかっただけなのですが、
ついつい熱くなってしまい、失礼いたしました。
「かわ」配分、ちょっとずつ増やしていきましょう。「かわ“じゃないほう”」も、マイペースに受け入れて。ブスは、もはや「たしなんじゃうこともできる」ものらしいですから。
BUSU IS COMMIN' BACK!!!!! ブスな人も、ブスでない人も、いろんな意味で震撼させ、空前のブスブームを巻き起こした「ブス図鑑」が帰ってきた!漫画家・コラムニストにして「ブスに厳しいブス」カレー沢薫による渾身の最新もぎたてブスをお届け。