虐殺から逃れた祖母と、「アウシュヴィッツ」に足を踏み入れた
アドルフ・ヒトラー率いる、ナチス党政権下のドイツが行ったホロコースト。「アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所」で行われた大虐殺の悲惨さは、世代を越えて今も語り継がれ続けています。
犠牲者の数は今でも正確にはわかっていないけれど、現在のアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所博物館、公式HPによると約110万人。
この虐殺から逃れ、1945年1月27日に解放されたMiriam Sharirさん。生き延びたのは、たった7,500人だったと言います。彼女は、アウシュヴィッツを出た後に結婚をし、子どもたち、孫たちに自身が経験した悲劇を伝えつづけたそうです。
もしあの時、殺されていたら
彼女の過去、そして解放された後に見た景色を、世界に発信しようと決めたのは孫であるNoam Chenさん。世界中の雑誌や新聞からオファーを受ける、フリーのカメラマンです。
祖母が結婚し、築いた4世代の家族写真を、彼は“あの場所”に持って帰りました。もしあの時殺されていたら、この写真に映る全員が、この世には存在していなかった。
同時に映るのは、命を落としたすべての人が、本来、持っていたはずの愛ある未来でした。
解放後、Miriam Sharirさんの結婚式
息子、娘に挟まれるMiriam Sharirさん
娘の結婚式
息子の結婚式
娘の方の子ども、撮影者である孫のNoam Chenさんお祝いの日
息子の方の子ども(孫)の結婚式
ひ孫の誕生
子どもたち、孫たち、ひ孫たちの集合写真
Miriam Sharirさんが亡くなる前に、孫のNoam Chenさんが撮影した1枚
もう二度と繰り返してはいけない過去を、忘れて未来を創ってはいけない。
Noam Chenさんは、写真たちにこんな言葉を添えています。
Licensed material used with permission by Noam Chen