爆発で見る人類1,000年分の「戦火」。5分間に集約された記録動画

人類の歴史は戦争とともにある。嫌が応にもそれを実感させられる内容の動画がこちら。人類の歴史を過去1,000年遡り、世界史に影響を与えてきた主な戦争をイメージ化した内容となっている。

人類の歴史は、
戦争の歴史そのもの

スクリーンショット 2015-09-20 12.55.10

制作者のJordi Colomer氏によると、この動画は『Wikipedia』の「List of Battle」をもとに制作された。爆発、さらには白字で表記されたキャプションの大きさは、そのまま戦争による死傷者の数を表している。
ちなみに、戦火の大半がヨーロッパを中心に起きているのは、「Wikipediaの言語情報による偏りによる影響」だとColomer氏は指摘する。将来的に他言語のWikipediaからも情報を収集し、この動画を“完全版”とするのが当面の目標なんだそう。

破壊と再生、人類の1,000年分の戦いの歴史が、わずか5分に集約されている。BGMに使用されているリヒャルト・ワーグナーの『ワルキューレの騎行』の勇猛さが、断続的な爆発のなか、妙に恐ろしく聞こえてはこないだろうか?

戦火は徐々に広範囲へ
そして…二度の世界大戦

スクリーンショット 2015-09-20 12.25.04

最初の大きな戦火は1071年、現在のトルコ・アナトリア半島で勃発した、東ローマ帝国とセルジューク朝の戦闘「マラズギルトの戦い」。

スクリーンショット 2015-09-20 12.28.15

チンギス・ハーンの孫フレグ率いるモンゴル帝国とイスラム帝国アッバース朝による「バグダードの戦い」。モンゴル帝国によって、バグダードは壊滅。メソポタミア文明・イスラム文明が築いた多くの文化遺産が消失した。

日本で小規模ながら爆発が頻発するのは、いわゆる戦国時代と呼ばれる1400年代後半から1500年代後半にかけて。

スクリーンショット 2015-09-20 12.52.46

1800年代に入ると、次第に戦火は世界中へと飛び火。そして1914年から18年にかけての「第一次世界大戦」。さらには1939年からおよそ6年に渡った「第二次世界大戦」、2度の大戦では、ユーラシア大陸が爆発の連鎖で地図が見えなくなるほど。

制作された2008年を最後に、この動画は終わりを迎えている。しかし、その後もイスラエルのガザ紛争(2009年)、さらには終わりの見えないシリア内戦(2011年〜)、長期化する中央アフリカでの紛争など、今なお睨み合い、銃弾が飛び交い、緊張の解けない地域があることだけは忘れないでおきたい。

Licensed material used with permission by Jordi Colomer

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。