40年前の『TIME』誌の予言。2045年、人類は......

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

『TIME』誌が「PERSON OF THE YEAR」に「The Computer(コンピュータ)」を選出した日

1923年3月に創刊された米・ニュース誌『TIME』。その内容は、政治、経済を中心に、エンタメ、スポーツ、そしてテック系まで幅広くカバーし、全世界に2000万人以上の読者をもつ人気の週刊誌です。

そんな老舗メディアが、一年に一度、「その年、社会にもっとも大きな影響を与えた人物」を選出する恒例企画(号)「PERSON OF THE YEAR」。

企画がスタートした1927年以降、アメリカ歴代大統領や各国の要人、指導者、起業家や発明家などが選ばれ、直後に販売される号では、表紙に当該人物の写真やイラストが掲出され、大ボリュームの特集記事が掲載されてきたのですが、今から40年前(1982年)の今日、「PERSON OF THE YEAR」として発表(※)されたのは“人”ではありませんでした。

選ばれたのは「The Computer」──そう、コンピューターです。

今日12月26日は、『TIME』誌の55年の歴史を誇る人気企画「PERSON OF THE YEAR」で、はじめて“人以外”が選出された日なのです。

同年に限り、企画名を「MACHINE OF THE YEAR」という仮称に切り替えて発表されたその内容は、当時、世間に大きな波紋を呼びました。

候補者入りをはたすだけで、政治家であれば支持率やその後の当落、起業家や経営者なら所有する会社の株価に影響を与えるとされるほど世の中の注目を集める、人にフォーカスをあてた企画で、「PERSON」ではないものが選ばれるとは......。

以下のツイートの左上が当該号(1983年1月3日 Vol.212 No.1)の表紙なのですが、デスクトップPCのまえに座る人物からは生気が感じられず、テクノロジー(AI)が人類を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)の到来を予言しているかのように感じるのは気のせいでしょうか?

とはいえ、90年代、00年代以降に加速する世の中の「DX(Digital Transformation/デジタルトランスフォーメーション)」の流れをみると、“世界初のニュース誌”とも呼ばれる『TIME』のさすがの先見の明といえるのではないでしょうか。

© Jon Erlichman/Twitter

※発行は1983年1月3日(Vol.212 No.1)

Top image: © ilterriorm/Shutterstock.com
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