シャリふわ。歯ざわり最高の「アイス」は炭酸水でつくる

お酒好きなら、使う氷の大切さにはもうお気づきのはず。自宅で飲む場合も、バーと同じように、お酒に合わせて氷も変えたいですよね。たとえば、ロックによく用いられるボール型の“ランプ・オブ・アイス”や、ロック〜水割りまで幅広く活躍してくれる直径4cm大の“クラックド・アイス”みたいに。

Food52」のAmanda Simsさんが注目したのは、モヒートやミント・ジュレップなどに使われる、やわらかいクラッシュタイプの氷。これ、意外と飲み物の中で長いことキープしてくれるんです。必要なのは、彼女の「ある裏技」だけ。

これであなたも立派なバーテンデビュー?

自家製ソフトクラッシュアイス

Photo by Bobbi Lin

高校生の頃、私は地元のソニック・ドライブイン(主にアメリカ南部や中西部にあるファストフード店)によく足を運んでいました。理由は2つ。

①親友が働いていて、たむろするのに最適だった。
②彼らのソフトクラッシュタイプの氷にぞっこん。

ソニックを知る人なら、ドリンクに入っているあの氷を知っているはず。固いタイプではなく、雲のようにやわらかいソレです。

彼らが提供する氷は穴がいっぱい空いていて、噛むとやわらかく、爽快感たっぷり。ところが、2005年以前はテキサス州ノックスビルのどこを探しても、この氷は見つけられませんでした。

大人になってからというもの、大好きなミント・ジュレップにこのクラッシュアイスが使われているのをよく見かけるようになりました。

念のために断っておきますが、今回紹介するソフトクラッシュタイプの氷ではなく、普通のクラッシュタイプでも、もちろんジュレップはおいしい。ただ個人的には、断然ソフトクラッシュ派ですけどね。

さて早速、氷の種類から説明します(あくまでも私の見解ですが)。

Photo by Erik Lombardo

ハードタイプ】

冷凍庫から出てくるのがこれ。特徴としては、透明でものすごく固い。使う器によって、形やサイズも自由自在に決められます。大きめの氷が使えるのは、なるべく溶けてほしくないとき(たとえばウィスキーのロックとか)。

 

【クラッシュタイプ】

ハードアイスを小粒に砕いたもの。氷の欠片に見えるものもあれば、小石サイズのものも。歯でも砕けますが、そもそものサイズが小さいので、すぐに溶けてしまいます。ジュレップではこれを使うのが一般的。製氷機にハードアイスを入れるか、ルイスバッグに入れるか、マドラーや木槌を使ってもつくれます。

 

スラッシータイプ】

フローズンマルガリータやケールスムージー、スラーピー(シャーベット状のソフトドリンク)に入っているのがこれ。ブレンダーに飲み物とたっぷりのハードアイスを入れて、なめらかになるまでかけてあげればスラッシーアイスのできあがり。

 

【ソフトタイプ】

穴がたくさん開いた、中サイズの氷。キューブ型ですが、歯でも砕けます。長いこと飲み物に浸けていると、やわらかくなります。満足度がもっとも高い氷。

さて、ソフトタイプの氷を家でつくろうとネットで調べたところ、見当たるのは「ソニックに行きなさい」なんてアドバイスばかり(じつはあまりの人気っぷりに、彼らの特別な製氷機で削った氷は袋売りもしているんですよ)。

ほかには製氷機をおすすめしてくる投稿もありましたが、もっとも役に立ったのはMetaFilterのスレッドに書かれた投稿でした。

氷に気泡をつくってくれる炭酸水でつくるのがオススメ。空気が入るので、やわらかくなりますよ。

結論からいうと、このアイデアかなり使えます!
というわけで、さっそくご紹介しましょう。

作り方

【1】水に炭酸ガスを入れる
市販の炭酸水でもOK。泡は大きければ大きいほうが◎。

【2】凍らせる
ソフトクラッシュタイプをつくるときには、1.5〜2cmほどの中サイズの氷を使うのが理想的(簡単に口に入るサイズだし、すぐに溶けないので飲み干す頃にはちょうどいいやわらかさに)。けれど、最初のひと口用に若干小さめの氷もつくっておくとベター。

好みの大きさにもよるけれど、通常のトレイに炭酸水を半分くらい注ぐ。数時間でできあがるものの、たとえ水曜日から冷凍庫で凍らせても、土曜日でもまだやわらか。トレイから取り出すと、曇った仕上がりになっているはず。

【3】砕く
布巾を使えば、簡易的なルイスバッグがつくれるので、その中にやわらかくなった氷を入れて、槌で砕くのもあり(私は重ためのグラスとマドラーを使用)。鳴り響くようにコツンと一回割り、砕きすぎないように注意。もちろん小粒のものを足してもOK。あとは好きなだけ氷を飲み物に入れて、楽しんで。

大きめの粒を使うのもOK。そうすればすぐに溶けちゃうこともありませんしね(上記のとおりつくった大きめの粒は、私が水を飲み干すまで溶けませんでした。何がいいって、どんどんやわらかくなってくれるところ)。

氷を歯で砕くのがあんまり好きじゃない人でも、このソフトタイプの氷なら楽しめるはず。同僚にこの氷を提供してみたところ、普段“氷を噛まない派”の彼女がさっそく噛み砕いていました。

「これなら噛んでも口の中が裂けることはなさそう」とのこと。また、氷は雪みたいで「質感としてはガラスというより、小石のよう」とコメントをくれました。

スノーコーンのように氷を山積みにして、その上からカクテルを注いでもおいしそう、と幸せそうに話してくれましたよ。

ホームパーティを主催するときや、ジュレップをつくるときには、ぜひこのソフトクラッシュタイプの氷にトライしてみてください。あの名店「ソニック」について知らなくても楽しめる氷ができあがるはずだから。

Written byAmanda Sims
Licensed material used with permission by Food52
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