「何にもない」の本質を見に行く、福岡の大島への島旅

「何にもない」。地方出身者なら、地元のことを一度はこんな風に思ったことがあるんじゃないでしょうか。かくいう私もその一人。だから、福岡県宗像市の大島にある「MUSUBI CAFE」の草野さんからこの言葉を聞いたとき、流さずにはいられませんでした。

とはいっても、宗像市の大島は「何にもない」と表現してはいけないくらいに、“お宝”だらけの島。「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の宗像大社 中津宮や宗像大社 沖津宮遙拝所、透明度が自慢のかんす海水浴場や七夕伝説……。色々ある島だと思います。

草野さんの言葉の真意は、のちのち説明するとして。

大島にきたら
まずここへ

© 2018 TABI LABO
目の前が海という抜群のロケーション「MUSUBI CAFE」

大島港ターミナルから歩いて10分ほどの場所にある「MUSUBI CAFE」は、大島に着いたらぜひ一番に足を運んでほしい場所。大島出身のオーナー・草野さんが明るい笑顔で迎えてくれます。

パンフレットや地図があるとはいえ、「島旅はちょっと敷居が高い」と感じる人も多いと思います。“行ってみないとわからない”なんてところも少なからずあるわけで(まあそれが楽しんですが)。なのでまず、自慢のドリンクやおいしいスイーツを食べながら、ここで島旅のプランをアップデートすることをおすすめします。

© 2018 TABI LABO
大島の海風で育った甘夏を贅沢に使った、大島あまなつシェイク 400円
© 2018 TABI LABO
宗像・大島 手摘みあまなつジェラート(左)、シャーベット(右) 各300円

「何にもない」の
真意とは……

© 2018 TABI LABO

写真左が「MUSUBI CAFE」のオーナーの草野さん。右は、普段は大島港ターミナル付近で漁師サンドを販売している「フィッシャーマンキッチン」の豊福さん。お二人は、夏季やイベント時などは「MUSUBI CAFE」の場所で「しまカフェ」として合同で営業しています。

草野さんと、豊福さんの旦那さんが島の幼なじみというご縁もあり、仲良しのお二人。大島を盛り上げるべく日々奮闘しています。

© 2018 TABI LABO

ちなみに、「フィッシャーマンキッチン」のバーガー(400円)はこちら。とれたての魚を使ったフライがサクサクで絶品。魚は日替わりです。

「島最高です!」

という風におっしゃっていた豊福さんに対し、大島出身の草野さんからは、島に対するこんな言葉が。

「思春期の頃、人と人との距離が近すぎて人付き合いが鬱陶しくなってしまったことがあって。島には高校がないのもあって、進学を機に一度外に出たんですが、高校の友人が遊びにきてくれたときに『めっちゃいいとこやん!』って、毎年遊びに来てくれたりして。いいところなんだ〜!って、段々客観的に見るようになって」

この感覚、私も田舎で育ったので、ものすごーくよくわかります。
そしてこんなことも。

「何にもないところが本当に嫌だったんです。でも島に戻って子どもが生まれたら、何にもないことが逆にいいところだって思うようになりました」

思わず、「世界遺産があるじゃないですか?」と聞いたのに対しては

「中津宮も遙拝所も、別に当たり前なんです。昔からそこにあったもので、今も、これからもずっとあるものなんですよ」

って。「何にもない」は、島に敬意をはらったうえでの「何にもない」なんですね。

「しまカフェ」発
島での新しい体験

© 2018 しまカフェ

大島を訪れる人に、他のどこにもない島での体験をしてほしいという想いを込めて、お二人をはじめ「しまカフェ」メンバーがはじめたのが「祈り星」です。

© 2018 しまカフェ

七夕発祥の地といわれる大島には天の川という川が流れています。体験としては、島内で販売されている「祈り星」をゲットしたら、願いを込めながら天の川の水で清めてお守りにするというもので、まさに大島ならでは。

あと、「祈り星」、そもそもの見た目もかわいいです。星に見立ててつくられたガラスの石なのですが、一つひとつ色も形も違います。

絶景の宝庫
「大島」ギャラリー

ここまで大島の話をしてきましたが、肝心の島スポットに対するイメージがわかないかと思いますので、実際に私が目にした風景を写真で紹介します。

「神湊港渡船ターミナル」
宗像市から大島へ渡る際は、ここから船に乗ります(船で25分ほど・片道大人一人560円)。

© 2018 TABI LABO

こんな感じの船に乗って向かいます(そんなに揺れません)。

© 2018 TABI LABO

「宗像大社 中津宮」(境内入り口)

© 2018 TABI LABO

「天の川」
天の川を挟んで織姫と彦星が祀られています。

© 2018 TABI LABO

「宗像大社 中津宮」(本殿)

© 2018 TABI LABO

水に浮かべるとじわ〜っと結果が浮かびあがるおみくじがありました。
中吉です。

© 2018 TABI LABO

こちらは博打(ギャンブル)の木。
木の皮を剥がして財布に入れておくと、賭け事に勝つとか。
(皮はほとんど残っていませんでした。笑)

© 2018 TABI LABO

「天の川」の上流です。
ここで「祈り星」を清めます。

© 2018 TABI LABO

「沖津宮遙拝所」
天気に恵まれたら、ここから上陸できない世界遺産「沖ノ島」を望むことができます。

© 2018 TABI LABO

レンタサイクル(一日500円)もおすすめです。ですが、傾斜があるので島の裏側の方まで行くには体力と気力が必要です。

© 2018 TABI LABO

島内はバスも走っています。
ちなみに、島にはレンタカーと1台のタクシーもあります。

© 2018 TABI LABO

「砲台跡」
砲台のなかに入ることもできます。

© 2018 TABI LABO

「風車展望所」

© 2018 TABI LABO

「御嶽神社」

© 2018 TABI LABO

「大島灯台」

© 2018 TABI LABO

「夢の小夜島」
海の中にたつ朱色の鳥居が綺麗です。

© 2018 TABI LABO

大島みやげは「さよしま」で。

© 2018 TABI LABO

これ、ほんの一部です。ほかの見どころや夕陽がきれいなスポットなどは、ぜひ「MUSUBI CAFE」の草野さんをはじめ、島の方たちに聞いてみてください。

そして、お気づきかもしれませんが、撮影は冬(2018年2月)です。夏の風景は下の写真に近いです。

絶景、です!

© 2018 宗像市

これは、完全に観光目線になっていますが、島をまわってみて、全然「何にもない」ことなんてないと思いました(むしろありすぎる)。たしかに、思春期に求めるようなショッピングモールなどの類のものは一切ないんです。でも、その代わりに、島の人たちの暮らしに溶け込んだもっと本質的なものがありました。

そんな大島がうらやましくもあり、また行きたい場所になりました。

「MUSUBI CAFE」
住所:福岡県宗像市大島773
TEL:090-5924-9491
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休(Instagramをチェック)
Instagram:https://www.instagram.com/musubi__cafe/?hl=ja

「フィッシャーマンキッチン」
住所:大島港フェリーターミナルそば
営業日・時間などはInstagramをチェック
Instagram:https://www.instagram.com/ryousisando/?hl=ja

※「祈り星」は500円。「MUSUBI CAFE」「フィッシャーマンキッチン」「大島港フェリーターミナル売店」にて販売。
公式HP:https://inoriboshi.oshimacafe.com/

Top image: © 2018 しまカフェ
取材協力:宗像市
福岡県宗像市は、神様や伝説とゆかりがあるまち。ゆえに、俗に言う“パワースポット”のような場所がいっぱいあるんです。2017年7月に『「神宿る島」宗像・沖ノ...
福岡県・宗像市にある上陸できない世界遺産「沖ノ島」を最も実感できるものに出会いました。その名も「沖ノ島朱(おきのしまあか)」。沖ノ島朱は、偶然と偶然が重な...
福岡県宗像市の観光ではずせないのが海鮮。なかでも、全国的に有名な佐賀の「呼子のイカ」と同じ玄界灘の漁場でとれたイカは、高い鮮度のまま水揚げされるので絶品で...
福岡県・宗像で、海を見ながら刺身を食べる体験が最高でした。「鐘の岬活魚センター」では、いけすで元気に泳ぐ魚をその場で捌いてもらえます。見事な手さばきに感動...
プロポーズしたある男性。彼女の指に指輪をはめようとしたその瞬間、大きすぎたソレは排水口の中にポチャッ。その後、警察がリアルとネットを使った“本気の捜索活動...
通称、オジさんサービス。これは韓国で展開されているいじめ対策サービスのひとつ。同国のメディア「News Nate」の記事によれば、想像の範疇を超える内容に...
「宗像大社とかけて、“たいちゃ”なんて言われたり……」って言葉から出会った「玄海食堂 温や」の鯛茶漬けが神級のおいしさでした。どんぶりとして食べて、もう半...
気づけば鼻歌を歌っているときって、たぶん、かなりの確率で、いいことがあったときかリラックスしているときなんだと思います。今回紹介するのは「そんな状態」がコ...
福岡県宗像市でビーチ乗馬体験ができる「カナディアンキャンプ乗馬クラブ」。特別必要な持ち物はなし。動きやすい格好で、ということだったのでスカートをさけて現場...
醤油のラベルにでかでかと書かれた「パン」の文字。なんだこれは! 意外や意外、手がけるのは宗像神湊にある「ナカマル醤油醸造元」。創業は1850年(嘉永三年・...
化石燃料に比べて、温室効果ガスの排出量が少ないと言われているバイオガス。ノルウェーの海運会社「フッティルーテン」もまた、この燃料を使用すると発表しました。
海鮮のまち、福岡県・宗像市で「夜ご飯はちょっと違ったものも食べてみたい」という人に自信をもってオススメしたいのが、フレンチの技法で宗像の食材を活かす名店「...
沖縄の南城市にある「斎場御嶽(せーふぁうたき)」は、世界遺産(文化遺産)であるにもかかわらず正しく読むことすらできず……。さいじょうおんたけ? 琉球王国に...
伊豆大島、奄美大島など、日本には50以上もの “大島” があるそうですが、ここで紹介したいのは、愛媛県にある癒しの楽園「八幡浜大島(やわたはまおおしま)」...
Googleマップで検索すると、ハートの形をしている沖縄県南城市。ここには、海や自然を満喫できるところだけでなく、沖縄の神話にまつわるスポットもたくさんあ...
香川・高松にある「プシプシーナ珈琲」は、自家焙煎のコーヒー豆店。プシプシーナはムーミンの原作者であるトーベ・ヤンソンさんのお母さんが飼っていた猫の名前です...
博多独特の手締「博多手一本」のリズムで展開していくチルな動画は、アメリカ人YouTuber・Benの視点で導かれていく。まぁ、まずは見てみて。
新潟県の離島、佐渡島。国際保護鳥のトキ、史跡である佐渡金山、湾内を巡る伝統のたらい舟、酒造見学、海釣り、ダイビング……ざっと考えただけでも行くべきところ、...
沖縄の西表島は、第二次世界大戦の頃までマラリアが蔓延する島であった。1961年に根絶してマラリア問題が解決したあとも、口にすれば死を招く植物はいまだに多い...
福岡のソウルフード「おきゅうと」は、エゴノリという海藻を煮固めたもので、小判形にした食材。それをクルクルと巻いて、細切りにして食べます。薬味や味付けはそれ...
福岡の食は「安くてうまい」=「夜がとても楽しい」と、よく言われます。じゃあその醍醐味を100%味わうには? ということで、5,000円で楽しめる「はしご酒...
聞きなれないかもしれないが、「多島美(たとうび)」とは、瀬戸内海など内海に浮かぶ、小さな島々が連なる様子を形容した言葉だ。連なる島々にはそれぞれ魅力がある...
サントリーニ島といえば、白と青のコントラストであまりにも有名なギリシャの人気観光地。エーゲ海に囲まれた美しい島を「一度は訪れてみたい!」と思っている人も、...
沖縄の西表島は、試される島だと思う。今回は、なかでも秘境のルートと呼ばれる「ナーラの滝」へ出かけよう。もっとも有名な「ピナイサーラの滝」へのルートもオスス...