美味しいものは湯気の中に隠れてる。鹿児島・霧島温泉、蒸しそぞろ

温泉旅行の夜、宿にこもってゴロゴロもいいけれど、せっかくだから一杯くらい霧島のお酒を飲みに出ても。地元のお母さんが作る美味しい料理をつまみながら、その日の出来事や明日の予定を語り合うのは、最高のリラックスタイムです。それに、帰り道で肌に当たる夜風の気持ちいいこと。

 

霧島温泉は、かなり山の上。ネオンきらめく繁華街……というよりはわりと落ち着いた温泉街なので、昼も夜ものんびりお風呂に入りつつ、マイペースにスポットを巡って満喫するのがよし。朝ごはんやランチなんかは、外の風を感じながら食べたりするのも霧島の豊かな自然を感じられておすすめです。

 

周辺に点在する硫黄噴気地帯と、あちこちから立ち上る湯けむりを眺めながら、旅館街エリアを中心に回るこのお散歩には、「蒸しそぞろ」という名前をつけました。湯気をかき分けた先のお宝を探して、どうぞ行ってらっしゃい。

お土産スポットで買える
素敵な朝ごはん

©2019 ETSU MORIYAMA

「前の晩に飲みすぎた」、「宿の布団が気持ち良すぎて寝過ごした」、いろんな事情で朝ごはんを食べそびれた人が行くべき場所は、霧島温泉街の中心にある「霧島温泉市場」。お土産購入スポットとして訪れる人が多いけど、入り口すぐのところに地元のみなさんが作るお惣菜やパン、スイーツなどのコーナーがあって、そこで朝ごはんを探すこともできるのです。

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最近は素泊まりの温泉旅も増えたから、そんな旅人にとってもここは強い味方。マドレーヌやパウンドケーキなどの甘い焼き菓子をごはんがわりにしてもよし、お気に入りのパンを見つけて、霧島で作られている美味しいハムを乗せて食べてもよし。おにぎりやお弁当などのごはん系もあります。中でも旅の間、リピートして食べるほどお気に入りだったのが“からいももち”。“ねったぼ”という別名もあるそうです。

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もち米にからいもを混ぜて作る郷土菓子で、からいもというのは、さつまいもの鹿児島地方での呼び名。それともち米を3対1の割合で混ぜているので、普通のお餅よりも柔らかく優しい食感。きな粉をかけて食べるのが定番ですが、霧島温泉市場で見つけたからいももちは、なんときな粉とあんこのハーフ・アンド・ハーフ。欲張りすぎる見た目にすでにもう心は掴まれていたけれど、このきな粉とあんこの境界線をあえて混ぜ気味にすくって食べた時の素晴らしさよ。高級黒豚や地鶏のウマささえも凌駕する、と思ったほどです。

 

朝からはちょっと、重くない? なんて思ったそこのあなた。重いどころかペロリですよ。

 

ちなみに外で買うことができる、温泉の蒸気で蒸した野菜や卵もおすすめ。芋が、甘い!

©2019 ETSU MORIYAMA
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霧島温泉市場
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3878-114
TEL:0995-78-4001
営業時間:8:30〜18:00
定休日:なし
公式HP:https://kirishima-marche.com/

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地球の息吹を感じる
“はしご噴気”

「硫黄噴気地帯」

©2019 ETSU MORIYAMA

「温泉は、地球の贈り物……」

 

この光景を見たら、そんなネイチャー番組のパーソナリティみたいなことを呟かずにはいられません。霧島温泉周辺にいくつかある、硫黄のガスが噴気している場所で、通称「地獄」と呼ばれているところ。そのうちのひとつは、霧島温泉街のメインストリートを山の方に登って、二個目のカーブのあたりにあります。

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山並みを背景にこの迫力。そもそも硫黄泉である霧島温泉周辺は、基本的に外は硫黄の香りが充満しているのですが、このエリアはより一層香り強め。卵臭の苦手な人は、車からがいいかもです。ガスが道路の方まで流れてくることもあって、そうすると前がかなり見にくいので、運転には注意が必要です。1日何度か通りがかったけど、空の綺麗な夕方の景色が、一番好きでした。

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こちらは223号線を霧島神宮方面に曲がって少し行った先に出てくる硫黄噴気地帯。階段があったので、下の方まで降りられます。噴気口が先ほどのところより整備されていましたが、まっすぐ空に登っていく硫黄のガスが格好よくて、こちらはこちらでいい感じです。

 

最初に紹介した場所のすぐ脇は、テーブルと椅子が設置された休憩所になっていて、温泉市場で買った朝ごはんを食べるのにもいいなあと思ったんですが、ガスには有害なものが含まれることもあるそうなので、あまり長時間の滞在は避けた方がいいかも。ただし、一見の価値はありです。硫黄臭にまみれながらしばらく眺めていると、やっぱり地球って生きてるんだなあ、温泉って、その恵みなんだなあ、と、感謝せずにはいられなくなるはずです。

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メイン席は森の中
ランチのあとは、夢の中

「きままな台所」「森のテラス 夢楽」

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きままな台所(キッチン)という名前のそのお店の看板は、霧島温泉市場の裏にある駐車場よりちょっと上に出ているのですが、矢印の方向を見てもお店らしきものはありません。あとで知ったことですが、お店の存在を確認して目指して来る人でも、たどり着けずに帰ってしまった人もいるんだとか。でも、とりあえず案内にしたがって細い道をずんずん進みます。するとその先に、なんとも素敵な建物が。

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手前は、洋服やジャム、ドレッシング、焼き物などを揃えるアトリエ・夢楽。床や台の上にかわいくナチュラルに置かれた商品の間を通り抜けた先にあるのが、レストラン・きままな台所です。大きな窓の木枠以外はほとんど全部ガラス張りで、ロッジ風なんだけど洗練された雰囲気もあり。この建物、レストランとアトリエを経営している原田さん一家の、お父さんとお兄さんが、趣味でデザインから作るところまで手がけたそうです。自分たちでやれば、好きなようにできるから、とのことで。

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そして、レストランの建物の奥には、さらに素敵な空間が。森の中に作られた外の席、そしてブランコやハンモック。実はここが、きままな台所のメインの席です。アトリエも含めて、お店のコンセプトは霧島での暮らしは楽しいよって伝えること。娘の陽子さんたちが小さい頃は、外でそうめん流しをしたり、お誕生会をしたり、太陽の光や風を感じながら食事をするということが普通のことだったから、そういった霧島での食事スタイルを再現しているのだとか。

 

実は、外の席で食べることは、ひと目見た時から決めていました。ちょっと肌寒い日でしたが、ブランケットも借りられます。いただいたのは、この「森のワンプレート」。地元霧島を中心とした鹿児島のものを使ったランチプレートです。

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自家製パン、ジャガイモのグラタン、きのこのマリネ、チーズ、自家製のピクルス、季節の野菜のテリーヌ、カブのマリネ、黒豚のパテ、自家栽培の野菜サラダにドレッシング、焼いた自家栽培の椎茸、伊佐の有機大豆と畑のルッコラのディップ、真ん中はキャベツとベーコンのペペロンチーノ。ポタージュは季節によって変わります(この日はさつまいものポタージュ)。

 

特にこの彩りがポップな季節の野菜のテリーヌは、春はゴボウやスナップエンドウ、初夏は紫芋なんかが入ることもあるそうで、見た目がかわいい上に4センチ×4センチの世界に四季まで感じられるという気の利いた一品。この他に、好きな飲み物とデザートがつけられて、おなかもいっぱい、胸いっぱいのランチプレートです。

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もうひとつ注文したジューシーなハンバーグプレートも、鹿児島県産の黒豚を使用。パンも毎朝ここで焼く自家製です。

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外で食べたからって、料理の味が劇的に変化するとかいうわけじゃないけれど、天気のいい日はやっぱり、外の席で食べるのが満足度が高くておすすめだなあと思います。食事の後にはブランコしたり、ハンモックに揺られながらぼーっとしたり、丸太の平均台でバランス遊びしたり。そうしてなかなか帰りたくなくなるのもまたここの魅力。茂みの方から、「カサカサッ」なんて音がしたら、鹿が顔を出すこともあるかもしれません(夕方や早朝にはよく来るとか)。

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それにしても、こんなにいいお店なのに看板も小さくて、まるでちょっと隠れているかのようなのは不思議だなあと思ったら、もともとは通りに面した場所でバイキングレストランとして営業していたのだそうです。東京からわざわざ食べに来てくれるお客さんもいるほどたくさんの人に愛されたお店だったけど、そこでできることは全てやり尽くしたので、今はこの静かな空間で、“きままな”スタイルに。外の席で、お客さんが楽しそうに食事したり、ハンモッグでくつろいだりしているのを眺めているのは本当に幸せですよ、とお母さんの則子さんは楽しそうに話します。

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そもそもの始まりは、ドレッシングと洋服を作ったところから。暮らしの中にドレッシングがあれば、いろいろ使えるので料理にバリエーションが出る、すると時間をかけないでフルコースができて、生活が楽。レストランは、そんな万能救世主のようなドレッシングの使い方を、わかりやすく紹介するための場所という位置づけでオープンしたそうです。ドレッシングは、いろんな種類があって、アトリエの方で販売しているので、お土産に是非。小さなレシピ集もつけてくれるので、料理上手にも、そうじゃない人にも、喜ばれます。

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霧島での暮らしは、自分たちで作るということが定番だと言います。東京のようになんでもは揃ってないけれど、ないものがあれば、作ればいいんですよ、とニコニコ話す則子さん。ドレッシングだって、自分たちで作るから余計な添加物も入れず美味しくて安心。アトリエで扱う商品も、東京やどこかで誰かがやっているものをここでやってもしょうがないと言う思いもあって、オリジナルを。この綺麗な藍色のイヤリングは、多治見で焼いてもらっているそうですよ。

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自分たちで作ることは素晴らしいけれど、器用な人しかできないかもしれないですね、と言ったら、則子さんは、誰でもできるようになりますよと言いました。今はネットも本もあるから、やろうと思ったらなんでも、いくらでも。料理だって、先生に習わなくても、繰り返していったら本当に上手になる、私もそうでしたよと。大事なのは、「行動」ですね。

 

控えめな看板を信じて、木の茂る小道をちょっと不安になりながら進んだ先にあったお店で味わえたのは、美味しいとリラックスだけじゃなく、なんでも既製品に頼りがちな暮らしを、ちょっとだけ見直すいい時間。今週末は、本棚の料理本を引っぱり出して何か作ってみようかな、そんな気分です。

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きままな台所」「森のテラス 夢楽
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3890
TEL:0995-78-8118
営業時間:10:00〜17:00、ランチ11:00〜15:00(L.O.)
定休日:火
公式HP:http://www.waiwaiatelier.com/

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食いしん坊の二人の飲み屋は
絶対美味しいに決まってる

「居酒屋ちゃん」

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「お通しが美味い店は間違いない」

 

この言葉はのんべえ界隈では常識のようなものですが、この法則、私においては今のところ百発百中。だから、この居酒屋ちゃんに初めて来た時に出されたお通しの味にも、その先を期待せずにはいられませんでした。

 

あ、もし万が一、お通しが最高に美味かったのに、そのあとに出てくる料理がどれも不味かった、なんてお店があったら、ご一報くださいね(むしろ貴重)。

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私がこのお店の料理への期待を膨らませざるを得なかったお通しは、このイノシシの煮込みです。これに、フキのお浸しの二種。ちなみにお通しの種類は毎回変わるので、二回目に行った時は全く違う三種盛りが出てきました(そちらももちろん美味しかった)。

 

イノシシの肉はちゃんと下茹でをするので柔らかく、味を染み込ませるための工程も丁寧に踏んで作られたこの煮込み。ジャガイモ、まいたけ、大根、にんじんなどの他の具材も味が染みていてとても美味しかったです。

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お店の名物はこのとり天。もも肉を一枚使って作るというボリューム満点のメニューなのですが、サクサクの衣の食感も心地よく、不思議とどんどん箸がすすみます。下味が付いているのでそのままで食べられるけど、後半は添えられたマヨネーズや天つゆにつけて味を変えると面白いです。

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霧島温泉の出張が決まった時、知り合いに、霧島に行くなら「“長いもやし”を食べてこい」と言われたのですが、そのもやしとのまさかの出会いもありました。これは「豚もやし」というメニューなのですが、長いもやしが入っているとは知らずに注文。出てきた料理に使われていたのがその長いもやしだったという不意打ちに感動して、思わずちょっと、叫びました。

 

この辺りでは、お雑煮にもこのもやしが入っているそうですよ。今では手に入りにくくなったけど、昔はラーメンや炒め物にも普通に入っていたとか。いつも食べてるものより細くて長いもやし、シャキシャキとした麺のようで、とっても気に入りました。味付けももちろんいうことなし。焼酎やビールも合うけれど、白ごはんをちょっと多めに頬張りたい気持ちにもさせられます。

 

定番メニューでのおすすめには、他にこの豚のアゴ焼きも。

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しいて言うなら、カシラに似てとてもジューシーで味わい深い感じ。あとで調べたら、アゴって言うけど実はほほ肉とかこめかみのお肉を使った料理で、鹿児島の中でも姶良周辺の名物なんだそうです。カシラに似ているなあと思った自分の舌に、乾杯。美味しいですよ。霧島の皆さんのデイリー酒、黒伊佐錦のお湯割と合わせるのがグッドでした。

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ちょっと食べてみて、と言って、ちゃんのお母さん、溝口明美さんが出してくれたこのタレは、特製の甘辛ダレ。前にテレビで、韓国風のタレに白身魚のお刺身をつけて食べる料理を観て衝撃を受けたそうで、半信半疑で作ってみたらハマるほど美味しかったので、常連さん向けに気まぐれで出すこともあるんだとか。

 

美味しい料理を作れる人は、だいたい食いしん坊と相場が決まっているけれど、ちゃんのお父さん、溝口良人さんと、お母さんの明美さんも例に漏れず。あちこち食べ歩くのが好きで、食べてみて二人が美味しいねってなったら、それを元に再現とアレンジをして料理が完成することもあるそうです。一回食べただけで、構成要素がわかるなんて、なんだか絶対音感みたいですよね。

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じつは、ちゃんには他にも裏メニューがいろいろと。こちらは自家製ゆずシロップのソーダ割りなんですが、自家製ならではの爽やかな苦味がたまらないのです。皮は、さつま揚げに添えられた自家製の柚子胡椒にも使用。この柚子胡椒がまた、罰ゲームみたいな辛さですよねってお母さんは言うけれど、爽快なゆずの香りとクセになる辛さですっかりファンになってしまいました。瓶詰めで売ってたら、絶対買って帰ります。

 

裏メニューって、絶対美味しいんですよね。これも定説。でも、たくさん作れないとか、他にもいろいろと「裏」である理由があるので、期待してはいけないんです。いつもあるとは限らないし、強要してもいけない。だから私たちも、あまり多くは語れないのがツライ(笑)。

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ちゃんのお二人のお母さんは、どちらも料理人だったそうです。ちゃんの料理が美味しいのは、DNAもあるのかもしれないなあ、と思ったりも。

 

お店の外にメニューがないので、どんなものが出てくるのかわからなかったり、中が見えなくてちょっと入りにくいなあと思うかもしれないんですが、私を信用して入ってくださって大丈夫です。ちょっとシャイなお父さんとお母さんの腕は確かですから。「あれ食べにきたよ」なんて、料理のファンになってきてくれる常連さんも多いそうですよ。

 

「ちゃん」という店名の由来は、お父さんのあだ名でもあるけど、料理に「ちゃん」と手間暇かけてるという意味も込みなのかもしれません。それにしても、何食べても美味しかったなあ。

居酒屋ちゃん
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3878
TEL:0995-78-2113
営業時間:18:00〜26:00頃(L.O.)
公式SNS:Facebook

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さて、旅館街エリアの魅力はまだまだご紹介しきれませんが、今回はこの辺で。楽しい霧島温泉の旅となりますように。

Top image: © 2019 ETSU MORIYAMA