コロラド州デンバーの「アート」が、今、おもしろい!

近年、アメリカの国内外から注目を浴びる都市・デンバー。グルメや観光など多くのトピックで彩られるこの街で、近年、とくに話題となっているのが、地域に根付いた「アート」とそれを取り巻くカルチャーの数々です。トレンドを先取るヒップスターも注目するデンバーのアートの魅力をご紹介します。

独自の芸術と文化が
息づく街・コロラド州デンバー

デンバーは、古くから芸術や文化の振興に力を入れている街。多くの美術館や博物館があり、また、最近では若手アーティストによるパブリックアートなどの活動も盛んにおこなわれています。

そんなアートカルチャーを満喫したいなら、まず訪れたいのがダウンタウンの南端にある「ゴールデン トライアングル ミュージアム地区」。

ここは、8つの美術館や博物館が集まっている人気のエリアです。

なかでも「デンバー美術館」は、ロッキー山脈をイメージした尖った外観が特徴的で、まるで建物自体がアート作品のよう。また、デンバーは1800年代中盤のゴールドラッシュ以前はネイティブアメリカンの居住区だったこともあり、約2万点ものネイティブアメリカン関連のアートが収蔵されています。

動物をテーマにした作品が多いのも特徴で、ここでしかお目にかかれないレアなミュージアムピースも多数。2021年までは北館が改装中のため新館のみの見学になってしまいますが、それでも見応えは十分です。

©2019 NEW STANDARD

ほかにも、この地区には食器やガラス細工といった装飾アートを展示する「カークランド美術館」、抽象画家であるクリフォード・スティルの作品を集めた「クリフォード・スティル美術館」などがあり、しっかり見て回ると1日はかかる充実ぶりです。

また、地区内のショップやレストランも“アートのある暮らし”をテーマにしており、ふと立ち寄ったお店でもこの街ならではのアートな体験ができるはずです。

一方、ダウンタウンから少し離れたところにある「サンタフェ芸術地区」は、アーティストと直接触れ合いたい人にオススメ。このエリアにも多くのギャラリーが集まっており、アーティストと一緒に作品を鑑賞するコレクター・プレビュー・イベントなども開催されています。

デンバーを代表する人気キャラ
「ブルーベア」とは?

デンバーのアートは、美術館や博物館、アートギャラリーといったオーセンティックなものだけではありません。日本でも徐々に広がりつつあるパブリックアートも盛んです。

街中には、若いアーティストが手掛けた名もないアートがたくさん。なかでも多いのが、牛や馬のオブジェですが、これはデンバーが西部開拓時代に拓かれた街であることに由来しています。

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そんなパブリックアートのなかでも、とくに有名なものが二つあります。

ひとつは、青い馬の像──通称「ブルーマスタング」。これは、デンバー国際空港の丘陵地帯にあり、市街地に向かう途中に道路から見ることができます。夜になると光る赤い目は、少し不気味ながら、なかなかの存在感です。

そして、もうひとつが、体長12メートルほどの青い熊「ブルーベア」。こちらは見本市や学会、大規模会議、イベントなどがおこなわれる複合施設「コロラド・コンベンションセンター」にあり、ガラス越しに館内をのぞき込むように設置されています。

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デンバーという街のアイコンとして知られており、お土産物屋にもミニチュアのマスコットがたくさん並べられています。

ちなみに、ブルーベアの正式な作品名は「I see what you mean」。じつはこれ、学会や会議などでよく使われるフレーズで、日本語に訳すと「同感だ」や「言いたいことはわかる」といった意味。もしかしたら、この熊も会議をのぞきながら「同感だ」とつぶやいているのかもしれません。

街の隅々まで彩り尽くす
ストリートアートの数々

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パブリックアートをより楽しみたいなら、「RiNo(ライノ/リバー・ノース・アート・ディストリクト)」へ足を運びましょう。

この地区はかつてデンバーの中心地で製造業で栄えていましたが、1980年代頃から工場が撤退し、徐々に衰退。しかし、ここ数年で、空いた工場や倉庫といった賃料が安いスペースにアーティストや若者が進出し、工業用建物を改装した現代的なアートギャラリーや先端的なコンサート会場が次々にオープンしました。

圧巻なのは、街中を飾るウォールアート。

大通りはもちろん、裏路地などもカラフルで個性的なアートで彩られています。アンディ・ウォーホルやキース・ヘリングを想起させるポップな作品も多く、どこで撮影しても“映え”ること間違いありません。

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また、なかにはアニメ『千と千尋の神隠し』のカオナシをモチーフにした作品も。

これらは9月に開催されるアートフェスで描かれ、毎年、絵柄が変わるとのこと。建物のオーナーや行政が一体となって盛り上げている様子は、日本の町おこしでも応用できそうな手法です。

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RiNoは、素晴らしい才能をもった若者が多く集まる街。

トレンドを先取りするハイセンスなショップやレストランも多く、ヒップスターたちも注目しつつあります。ブームを先取りしたいなら、チェックしておきたいエリアです。

さまざまな楽しみ方ができるデンバー。

旅行の際には、最低でも丸1日はアートデーを設けて、これからくるであろうトレンドを押さえておきましょう。

Top image: © 2019 NEW STANDARD

取材協力/コロラド州観光局・デンバー市観光局

written by Tsukasa Sasabayashi