「英語も話せない管理人が片付ける」NYのクリスマス

NYではクリスマスシーズンが近づくと、イベントが盛りだくさんだ。あらゆるところでホリデーマーケットが開催され、人通りの多い街角の路上でクリスマスツリーの販売も行われる。日本とは違って、こちらは本物の木がツリーの定番だ。もみの木の香りは、NYのクリスマスの香りだ。クリスマスのムードを高めてくれる。だけど、いいことばかりじゃない。

NY近郊の森林のある街から連れてこられた、「若いもみの木」たちは、通りを行く人に買われてそれぞれの家に旅立つ。

家に着くと、リビングの真ん中に置かれたツリースタンドに立てられて、綺麗に着飾られる。クリスマスが終わるまで、家族団らんの中心で毎日キラキラ輝いいて、楽しい時間を一緒に過ごすのだ。周囲では、子供たちが歌をうたい、靴下を吊り下げられて、足元にはたくさんのプレゼントの箱が並べられる。ツリーの幸せな時間はつづく。

だけど、クリスマスが終わると、ツリーは捨てられる。

本物のもみの木だから、箱に入れて押入れにしまっておいて、来年また使うなんてことはない。クリスマスシーズンが終わると、捨てられる運命なのだ。

この捨て方は、その人のモラルによる。ちゃんとアパートのゴミ置き場に捨てる人もいれば、駐車場や路上に“ポイ捨て”する人も少なくない。だからNYの街中では枯れたもみの木が放置されているのを見かけることがある。

我が家はどうか?

俺が住んでいるアパートでは、ゴミを1Fのゴミ置き場まで持っていく必要はない。各フロアの指定の場所に出しておけば、管理人が階下まで運んでくれる。アパートの管理人はこちらでは「super(スーパー)」と呼ばれる。だけど、全然スーパーじゃなくて、彼は英語も話せない。そういう人たちが、クリスマスの後にもみの木を片付ける役割なわけだ。

昨年、なんとなく俺は管理人に任せずに息子と一緒に階下のゴミ置き場までもみの木を運んだ。息子に「ちゃんとありがとうって言って捨てようね」と言った。彼は「ありがとう」とクリスマスツリーに言ってお別れをした。

息子は、「かわいそうだね」とも言った。

そうだね。なんだか、かわいそうだね。

やがて、ゴミ収集車がやってきて、バリバリと音をたてながら我が家のクリスマスツリーは回収されていった。

華やかなNYのクリスマスには、こういう側面もある。

DAG FORCE/Rapper

1985年生まれ。NYブルックリン在住のラッパー。一児の父。飛騨高山出身身長178cm。趣味は、音楽、旅、食べること、森林浴。 NY音楽生活の中で気付いた日々是ポジティブなメッセージを伝えていきたい。

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