「この村、丸ごと売ります」スウェーデン
不動産物件にもさまざまな種類があるけれど、村が丸ごと売りに出されているケースは、なかなかないはず。
スウェーデンの首都、ストックホルムから1時間半ほど北西へ車を走らせると、「Sätra Brunn(サトラ・ブルン)」という村に辿り着く。赤茶色のかわいい建物が立ち並ぶ、こじんまりとした田舎の村で、320年前から続く由緒ある村なのだとか。
もともと純粋な湧き水の源であったこの土地に、1700年に医者がウェルネスセンターを設立したのが、村の始まりなのだそう。サトラ・ブルンの湧き水は、スウェーデン国内でもっとも水純度の高い認証を受けたひとつであるというから、確かに身体にいいはずだ。
この村の一番の魅力は、なんといってもスパ。プールやバスタブ、スチームサウナなどが完備されていて、毎年多くの人が休暇で訪れてリラックスしていくのだそう。
18世紀のスウェーデンにタイムスリップしたようなこの村には、スパ以外にも70もの施設が点在していて、人が住めるロッジはもちろんのこと、教会やカンファレンス会場、レストランやパブなどがあり、すぐにでも村人として生活を始められる。
売却や寄付などにより幾度か人の手に渡り、現在は「クリスティーズインターナショナルリアルエステート」に登録。5月末でオークションは終了し、7,604,480ドル(約8億1600万円)の値がついたようだ。
都市での目まぐるしい生活に疲れているなら、家族や友人たちとカンパし合って村を丸ごと購入して生活するなんて選択肢、案外アリかも......?
Top image: © 2020 Christie’s International Real Estate