「ストリートファッション」でアプローチする「学資ローン問題」

アメリカにおいて、学資ローンの問題は深刻だ。

とにかく学費の高いアメリカの教育機関。私立大学では、学費だけで年間500万円ほどかかってしまう場合も多くある。家庭が裕福であれば問題ないかもしれないが、学費をローンしなければならない場合がほとんどだ。昨年2019年には、アメリカの学生が抱える学資ローンの合計が1兆ドルを超えたとされている。これは由々しき事態だ。

そんな問題に対し、「ストリートファッション」でアプローチをした人がいる。

アメリカを中心に活動するデザイナー・DJ4Animalsは、コレクション「State University of Free Education Fund」を発表した。

「ニューヨーク大学」に通うため、自分自身も学資ローンを抱えていたというDJ4Animals。ファッションで学資ローン問題に意識を高めるという、画期的なアプローチだ。

ニューヨークの「Dover Street Market New York」にて販売を開始した今回のセレクション。カレッジスタイルのTシャツやフーディーなど、どれもカッコいい。今回のコレクションは、異常に高額な学費や、学位の有無で社会的な地位が測られてしまう現状に問題提起をすることが目的なのだとか。

教育とは、実家が裕福で「ラッキー」な人のためだけのものなのか。多額の借金を抱え学位を取得し、その後、数十年働きながら借金を返し、いつの間にか自分の夢を追うこともままならない、そんな人生を強いられることはフェアなのか......。

そんな根深い問題に対して、ファッションでアプローチをするというのは非常に興味深い。

『公式Instagram』
Brand:STATE UNIVERSITY OF FREE EDUCATION FUND
Creative Director:DJ4Animals
Top image: © Marwan Shousher
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。