日本は「189ヵ国中で19位」。さて......このランキングは?
「豊かさ」って、なんだろう?
ひとつのものさしとして「国連開発計画(UNDP)」が発表した「人間開発報告書(HDR)」をみてみよう。
ここでいう「人間開発」とは、人々が、有意義な人生のために、自分自身の道を特定し追求する力を与えることを指している。
この報告書の代名詞といえば「国民が価値のある生活を送るための自由と機会を持っているかどうか」に焦点を当てた世界ランキングだ。
平均寿命、予想就学年数、平均就学年数、そして国民総所得(GNI)を踏まえて「国民生活の豊かさ」をスコア化しており、日本は現在189ヵ国中で19位。
しかし、2020年版で着目すべきはランキングだけではない。
全世界が不自由と変化を迫られた昨年、各国単位ではなく「人類としての豊かさ」を目指していくべきだと強調されたからだ。
私たちは、この新しい時代にどのように立ち向かうべきか?
生き方、働き方、協力の仕方を大きく変えるには、まず何をしていけばいいのか?
400ページに及ぶ報告書が、経済的不平等の解決方法から、持続可能社会の教育指針まで「変化させるためのヒント」を与えてくれる。
人類という枠組みで考えたとき、社会問題も環境問題も人ごとではなくなるという意味で、これは世間を賑わすランキングの一種ではなく、世界の指導者たち、そして多くの人たちに“厳しい変革”を迫るものといえるだろう。
報告書の全文はコチラをチェック。
Reference: UNITED NATIONS DEVELOPMENT PROGRAMME
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