「線」だけで表現する無限の世界
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
バーコードの日
コロナショック以降、急速に定着してきた感のあるセルフレジ。お金を支払うだけでなく、自分で商品のバーコードを読み取っていくと、レジでのお会計も「待たされている」っていう感覚が薄くなるから不思議です(私だけ?)
さて、そのバーコードですが、いつごろ世に登場したかを知ってますか? じつは意外と歴史は古く、1940年台にまで遡ります。
1949年米ドレクセル大学の学生であったバーナード・シルバーとノーマン・ジョセフ・ウッドランドは、電信で用いられる可変長符号化された文字コード「モールス符号」を印刷して垂直に伸ばし、太バーと細バーを作成することを考案。そう、バーコードです。
翌年それらを「機器の分類と識別」の特許として申請し、1952年10月7日、バーコードがはじめて特許登録されました。今日はその記念の日。
バーとスペースの組み合わせだけ。なのに数字や文字が読み取れるこの画期的なアイデアが本格的に小売店のチェッキングシステムに導入されるのは、特許取得から15年後の1967年のこと。
レジの行列を解消する施策として、アメリカの食品スーパー最大手チェーン「クローガー」が、シンシナティに電子スキャナをもったチェッキングシステムを導入。商品をバーコードで読み取るという今日のスタイルはここから広がっていったそうです。
ところで、バーコードって「バーコードシンボル」と呼ばれる太さの異なるあの縦線とスペースだけで構成されているわけじゃないんです。
バーコードの両端または周囲に配されている余白「クワイエットゾーン」も合わせてバーコード。クワイエットゾーンは、一番外側のバーコードのバーから2.5mm以上の余白が必要だそうで、この余白が取れていないとスキャンで読み取りづらくなってしまうんだとか。
そうそう、郵便物には見えないバーコードが印刷されている知ってましたか?
郵便物に記載された7桁の郵便番号、あれを機械で読み取ったあと、バーコード化して郵便物に印刷しているんだそう。透明または極薄い特殊インクが使用されるため、ブラックライトに照らさないと判別できないけど、こうすることで局内、配達までの様々な工程を自動で振り分けしてくれるんだとか。
バーコードって、いろんなところで活躍してたんですね。