約50%をリサイクル素材へ。「ファーストリテイリング」2030年度目標を発表
ユーザーが本当に必要とするものだけを作り、販売する。
至極まっとうだけど、ビジネスとしてはなかなか肝のすわった宣言ではないだろうか。
今月、「ユニクロ」などを展開する「ファーストリテイリング」が、サステイナビリティ関連の2030年度目標と具体的なアクションプランを発表した。
内容は、服の生産から輸送、販売まで、すべてのプロセスで環境負荷の少ない体制の実現を目指すというもの。
具体的に「商品領域」の目標として、2030年度までに全使用素材の約50%をリサイクル素材などに切り替える。
これまで、段階的なリサイクル素材の導入を続けてきた「ユニクロ」。2021年秋冬シーズンには、全ポリエステル素材の約15%を回収ペットボトルから再生したリサイクル素材へ切り替え済みだ。
そして、今後もレーヨンやナイロンなどの化学繊維から段階的に環境負荷の低い素材を導入していくという。
©株式会社ファーストリテイリング
そのほか「自社領域」では、省エネルギーの店舗運営などのデザインにより、2030年度までに温室効果ガス排出量を2019年度比で90%削減。「サプライチェーン領域」では、エネルギー循環の改善を図っていき、2030年度までに温室効果ガス排出量を2019年度比で20%削減する目標を掲げた。
品質やデザイン、価格だけでなく、環境、人、社会の観点を含むあらゆる“よい服”の定義に応える服作り。
「ファーストリテイリング」の新たなビジネスモデルへの転換が加速していく。
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