はたして「宇宙」は「ユートピア」なのか?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
「宇宙条約」が採択された日
「わかります?先程ですね、国際宇宙ステーション、ISSに、見事着きました!」
これは、2021年12月13日にYouTubeチャンネル「Yusaku Maezawa【MZ】」に「ZOZO」創業者・前澤友作氏が投稿した動画の第一声です。
配信場所は──宇宙。
前澤氏の後ろにある丸い窓からは、わずかに曲線を描く地球の輪郭を見てとることができ、厳しい訓練を受けた宇宙飛行士でなくても宇宙へ飛び立てる日が本当にやってきたことを実感させてくれるものでした。
1966年(56年前)の今日12月19日は、そんな宇宙にまつわる「宇宙条約」が国連で採択された日です。
正式名称は「月その他の天体を含む宇宙空間の探査および利用における国家活動を律する原則に関する条約」。内容をサマライズすると「宇宙は全人類のものであり、平和目的のためだけに使ってね」というもの(条約の名称よりも短くまとまりましたw)。
そんな国際的な取り決めを念頭に、現在の宇宙開発の状況を眺めてみましょう。
アメリカ、ロシア、中国をはじめとする世界に大きな影響力をもつ強国の政府だけでなく、「テスラ」CEOのイーロン・マスクが代表を務める「スペースX」、「Amazon.com」の設立者であるジェフ・ベゾスの「ブルーオリジン」といった民間企業が、軍事や営利を目的に我先にと開発に名乗りを上げる様は、地球上で繰り広げられている利権、覇権争いと大差ないように思えたり......。
「改過自新」(かいかじしん/過去の過ちを反省して再出発すること)。
来たるべき宇宙時代が、今よりも素敵な世界でありますように。