「想像力」を守り抜けるか。揺らぐ人間の本質

AIアートに著作権はあるのか——。考えたことはあるだろうか。

機械が作品を作るという試み自体は20世紀から行われてきたものの、近年急速に成長するAIの性能によって、そのクオリティは単なる「試み」の域を超え始めている。

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そんななか注目されていたのが、各国でAIによる作品の著作権取得を申請しているスティーブン・タラー博士の試み。

「Creativity Machine」と呼ばれるAIによって作られた“芸術作品”こと「A Recent Entrance to Paradise」(上記埋め込み)をめぐって、タラー博士がAIへの著作権を申請しているのだ。

米国では2019年に一度却下されたものの、再度挑戦。しかし、今回もアメリカの著作権局(USCO)が下したのは「AIが製作した作品に著作権は認められない」という判断。

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USCOによると、著作権の重要な要素は、人間の心と創造的な表現のつながりであり、人間以外による制作物は一貫して「著作権保護対象外」と判断しているとのこと(過去には猿が撮った写真なども却下されている)。

想像力こそ人間の最大・最後の意義、とする意見もあることから当然といえば当然に思えるが、すでに実際にAIが権利を取得した例もあり、無視してはいられなそうだ。

急速に成長するAIが、ついにクリエイティビティすら人間を超えてしまったら?……想像すると恐ろしい未来だが、今後議論が必要になっていくことは間違いないだろう。

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