『攻殻機動隊』に一歩近づいたFBI

近年インターネットの急速発展に伴い、ランサムウェア暗号資産関連犯罪が爆発的に増加中。

ある統計によると、犯罪によって奪われた暗号資産は2021年だけで77億ドル(約8900億円)以上で、2020年以前と比較して80%も増加しているという。

 

この問題を受け、先月FBI(連邦捜査局)は新部署を設立。「Virtual Asset Exploitation Team(=仮想資産利用チーム)」、通称「VAXU」。

名前の通り、これは先述の暗号資産関連犯罪やランサムウェアによる利益を追跡することを専門とする部署で、暗号資産やブロックチェーン分析の専門家などが揃っているそう。

リサ・モナコ米司法副長官はこの部署について、以下のように世界にとっての意義を強調。

「仮想通貨であっても、このチームへ報告すればお金の流れを追って被害者を助けられるだけでなく、次の被害を食い止める可能性にも繋がります」

この調子でメタバースの開発が進んでいけば、あの『攻殻機動隊』のような“乗っ取り”的な犯罪も出てくることだろう。VAXUは、そうした未来の課題に向けても有用なものになるかもしれない。

日本ではまだ、そこまで目立った動きのない暗号資産関連のトピック。米国が先導してくれたことに感謝し、重大な問題が起こる前に対策を立ち上げてほしいところだ。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。