「お酒は二十歳になってから」。成年年齢が引き下げられたら......さて、どうなる?

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

「未成年者飲酒禁止法」が公布された日

2016年に「改正公職選挙法」が施行され、それまで満20歳以上に与えられていた「選挙権」が満18歳以上へと引き下げられました。

それをきっかけに“大人と子どもの線引き”についての議論が活発化。そして、明治9年(1876年)以降、146年にわたって「20歳」とされてきた日本の成年年齢は、2022年4月1日、ついに「18歳」に変更されます。

「ん?お酒や煙草も18歳からオッケーになるの?」

いえいえ、心身の健康面への配慮などから、お酒、煙草を嗜めるようになるのは、かつてのまま20歳からです。今日3月30日は、そんなお酒にまつわる規則「未成年者飲酒禁止法」が定められた日です。

同法律が公布されたのは1922年。今からちょうど100年前にあたります。

明治以前、日本では年齢によって成人か否かを区別する線引きが存在しておらず、それぞれの家や地域、属しているコミュニティによっておこなわれる「元服」という儀式を経ることで子どもは大人になるとされていたのですが、年齢の幅は5歳〜20歳前後までと非常に広いものでした。

そんな文化的、歴史的な背景から、飲酒についても年齢制限などはなく、今でいう未成年どころか10歳にも満たない幼いころからお酒を飲む風習が根付いていたのだとか。

その後、西洋文化の移入とともに高まった、若年層が飲酒することへの懸念。しかし、日本の有史以来初、お酒を飲む年齢に制限をかける法律の制定には相当な時間と議論を要したといいます。

公布に至るまで「但し結婚縁組に関する禮式の場合にはこの限りにあらず」や「但し式典及び医療の場合はこの限りにあらず」「但し吉凶禮式の場合はこの限りにあらず」など、“但し(ただし)”を枕詞に冠したさまざまな例外事案が盛り込まれるといった紆余曲折があった後、現在の法律のもととなる内容になんとか着地したそうです。

「お酒は二十歳になってから」。

現代では多くの人が当然のように遵守するこの決まりも、ひと昔前はなかなか受け入れられなかったことを思うと、やはり時代によって価値観はさまざまなのだとあらためて感じますね。

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