美肌のための日本酒
肌のためのお酒──。といっても、化粧水や乳液のように直接肌に浸透させるわけではなく、おいしく味わい、みんなで楽しむ日本酒。
甘酒の健康効果を称して「飲む点滴」とは、よく耳にするけれど、「肌専用の日本酒」とは、これいかなるもの?
日本酒の「美肌成分」に注目
「shu re」は正真正銘、肌のためにつくられた新発想の日本酒。天狗舞の蔵元で有名な車多酒造が、金沢工業大学との共同研究により開発したプロダクトだ。もちろん、医薬品ではなく、アルコール度17%のれっきとした山廃仕込みの日本酒だ。
「日本酒は体にいい」古くからそう言われてきたように、米と水からつくられるお酒には、日本酒由来の成分があるようだ。ここに着目してたどり着いたのが美肌成分α-EG(α-エチル-D-グルコシド)。
一般的な清酒には0.5%ほどしか含まれないそうだが、「shu re」はその約3倍の含有量。α-EGが皮膚真皮層のコラーゲン量を増やす働きをすることを、世界で初めて実証したという。
飲むことで、美肌を叶える日本酒はこうして誕生した。
香り豊かな風味だそうで、そのままでも、カクテルベースにしてもいいらしい。オフィシャルサイトで紹介する、フレッシュフルーツを漬け込んだ「サングリア」や、ソーダで割った涼やかな「ハイボール」などのアレンジを目にするだけでも、自由闊達で軽やかなこのお酒の個性が伝わってくる。
海外のSAKEブームや、クラフトビールの台頭もあり、地域性やつくり手の哲学を感じる酒づくりが着目されることで、日本酒離れが続いていた若い世代も、近年ライスワインに新鮮さを見出している。
言うまでもなく日本酒は、元祖クラフト。だけど、「SAKE for skin」とまでラベルに名打つものが登場するとは……正直、驚きでしかない。美肌を狙う飲みものとしてだけでなく、味わいそのものもじっくりと楽しみたい。