メルセデス、世界初の「事故の法的責任を負える」メーカーに
メルセデス・ベンツの自動運転システムが、あのテスラをも超えたようだ。
この度メルセデスが発表したのは、新たな自動運転システム「Drive Pilot」。 交通渋滞回避にスピード調整、車線変更など、一見すると今や普通となってきた技術に思えるのだが……。
同システムの革新性はここにある。
それは、もし作動中に事故が起きたら、それはメルセデスの責任になるということ。ドライバーは法的責任から開放され、運転席で完全な自由を手に入れられるということか。
景色に浸るもよし、映画を観るもよし、昼寝に勤しむもよし。その間は万が一のことが起こっても、責任はAIが負ってくれるということになる。
もはやドライバーは、“運転”しなくていい……?となれば、ドライバーとは何なのだろう。免許はどうなる?
現実味を感じないレベルの技術だが、これがコンセプトや構想の類ではないというのだから驚く。
Drive Pilotは既に最新モデルの「Sクラス」や「EQS」に搭載され、ドイツの公道で実走しているそう。
昨年末、システムの安全性はレベル3の国際認証を獲得し、メルセデスは事故の法的責任を負担できる世界初の自動車メーカーとなった。
これは、並みの自動車メーカーどころか、自動運転技術を先導していたテスラをも超えたことになる。
さらに、システム開発のマネージャーより「今年中にカリフォルニアとネバダへの展開を目標にし、他の州についても確認中」であることも発表された。 テスラの本拠地である米国で、真っ向勝負を挑もうということか。
現在、アメリカでは自動運転に関する法律がほとんど整備されていない状況。Drive Pilotの進出が、これを動かす鍵となるかもしれない。
ついに完全な“自動車”を生み出したメルセデス。運転の概念すら揺らぐAIの登場に、世界がどう向き合うのか注目だ。
さあ、どうするテスラ!