「NASA」の月面車開発パートナー企業、ついに決定

アルテミス計画に向けた月面車のアイデアを募集していた、「NASA」。ついに、共に月面探査を目指すパートナー企業が決まったようだ。

月面車の性能アップのため
3社を選定

「NASA」が選定したのは、「Intuitive Machines」「Lunar Outpost」「Venturi Astrolab」の3社。今後は、「NASA」の専門知識を活用して月面探査機の性能向上を目指すことになるそうだ。

契約金額は、トータルで46億ドル(約7160億円)にもなるとのこと。まさに宇宙規模のプロジェクトが、人類をまた一歩月へと近づけるかもしれない。

最先端の通信・ナビを搭載
遠隔操作で無人探査も

アルテミス計画に向けた月面車は、月の南極の極限状態に対応できることが求められるらしい。また、電力管理や自動走行、最先端の通信・ナビゲーションなどの機能が搭載されるそうだ。

クルーたちはこの月面車を活用し、広範囲の月面探査や科学機器の輸送、月面のサンプル採取などをするとのこと。クルーが月面にいないときは、遠隔操作で月面活動を行うという。

「NASA」のJacob Bleacher氏は、「徒歩では決して到達できないような場所を探索し、新たな科学的発見を目指す」としている。無人探査が可能になることで一年中月面で活動できるため、新たな発見を得る可能性は高まるだろう。

月面探査は、あくまで通過点

そもそも「NASA」は、月面車を活用した月面探査をゴールとはしていない。というのは、月面探査の先に、火星への有人ミッションを見据えているから。

「NASA」はアルテミス計画を通じて女性宇宙飛行士や国際パートナー宇宙飛行士などさまざまなクルーを月面へと派遣し、科学的な新発見や技術の発展を目指すとのこと。そして、火星への有人飛行の基盤を構築するそうだ。

月面を車で走り、火星に人が降り立つ——。そんなSFのような話が現実のものとなる日は、そう遠くないのかもしれない。

Top image: © NASA
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。