大きな耳?長い鼻?......いや、ゾウの知られざる特徴は「歯」にあった!
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
象の日
294年前(1729年)の今日、ときの主上である中御門天皇のもとに、ある“動物”が到着します。
「広南従四位白象(こうなんじゅしいはくぞう)」という、天皇への謁見に必要な官位まで与えられたその動物とは──ゾウ。
今日4月28日は、八代将軍・徳川吉宗への献上品としてはるばる広南(現在のベトナム)からやってきた雄のアジアゾウが天皇に拝謁したことを記念する「象の日」です。
今でこそ世界中で(とくにチビッコに)人気のゾウですが、京都から約1ヵ月をかけて江戸入りした日本初のゾウに人々は大興奮。大きな体に巨大な耳、そして自在に動く長い鼻は、はじめて見た人にとっては衝撃以外のなにものでもなかったに違いありません。
シンボリックな耳や鼻ばかりに目がいくゾウですが、じつは「歯」にも驚くべき特徴があるのを知っていますか?
器用に鼻を使い、硬い果物や野菜などを口に運んでバリバリと食べるゾウ。さぞ立派な歯が無数に生えているかと思いきや、その数は、なんとわずか4本のみ(※)。
草履(ぞうり)や草鞋(わらじ)を思わせる大きな歯は、上顎の左右と下顎の左右にそれえぞれ1本ずつ生えており、1/30ほどの厚みに擦り減ると自然と抜け落ち、新たな歯が生えるのだそう。
なお、生え替わる回数にも限りがあり、計5回、生涯で通算24本と決まっているのだとか。
そして、60年〜80年ほどかけて24本の歯を使い切ったゾウは、ものを食べることができなくなり、この世に別れを告げるのだそうです......。
「象の日」にちなんだ、象の雑学、いかがでしたか?
世の中のあらゆるものには、まだまだ知らないストーリーがたくさんあるはず。
今日は身近なヒト、モノ、コトの未知なるストーリーを探す一日にしてみてはいかがでしょうか?きっと、あなたの世界を少しだけ広げてくれる発見があるはずです。
※側切歯(牙)を除く。