拝啓、50年後の自分たちへ。「環境後進国」ニッポンの行く末
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
世界環境デー
今日、6月5日は国連が定める国際デーのひとつ「世界環境デー」です。
環境保全に関する関心と理解を深め、環境保全に向けた積極的な取り組みを推進することを目的としたもの。
1972年の今日、ストックホルムで開催された「国連人間環境会議」のなかで、じつはこの日本の提案を受けて「世界環境デー」は生まれたそうです。
50年の節目の年となった2022年は、当時と同じスウェーデンで同じテーマ「ONLY ONE EARTH(かげがえのない地球)」のもと、持続可能で環境配慮型の生活様式へと移行する政策や選択肢を探る「世界環境デー2022」が開催されました。
サステナビリティという観点で世界をリードする同国は、過去50年のあいだに環境保護を大きく前進させました。また、2045年までの排出実質ゼロ目標を掲げ、自然と調和した持続可能なライフスタイルを示しています。
かたや、日本はどうでしょう。
政府の示す長期戦略は、最終的な到達点として「脱炭素社会」を掲げるものの、今世紀後半の“できるだけ早い時期”に実現を目指すという、だいぶのんびり構えた提案に聞こえます。
イノベーションを通じた環境と成長の好循環の実現への期待もあるいっぽうで、温室効果ガス最大の排出源である石炭火力発電については、全廃の方針はいまだ打ち出せず、事実上、推進を継続するという始末。
既得権益の維持は時代錯誤なだけでなく、待ったなしの地球の現状にいつまでも「環境後進国」でいつづけるわけにはいきません。
政策だけでなく、この国に暮らすものの一人として、一段も二段も視座を上げていかなければいけないことを自身も痛感しています。
地球を壊すことから、“癒す”ことへのシフト——。
私たち一人ひとりの選択を通じて、より環境に負荷をかけない暮らしかたへの移行。まずは今日1日だけでも、そこ焦点を当てて生活してみてはいかがでしょう。
50年後の未来、サステイナブルな生き方においてイニシアチブがとれる自分であるために。
最後にご紹介するのは、「世界環境デー」に合わせて立ち上がった特設サイト「Only One Earth」。地球規模での変革・行動を呼びかけています。世界の人々のアクション、のぞいてみませんか?