自殺前に撮影された「最期の動画」が私たちに伝えるメッセージとは……?
笑顔や穏やかな表情という"仮面"の下で、自殺を選択する人がいる——。
これは、以前当メディアでも紹介した、イギリスの自殺防止チャリティー団体「Calm」のメッセージ。自殺前最後に撮影された写真を並べた写真展『The Last Photo』を通して、周囲の人が自殺の兆候に必ずしも気がつけるとは限らないことを伝えている。
そんな「Calm」が、1本の動画を公開した。
タイトルは『Suicidal Doesn't Always Look Suicidal』で、直訳すれば「自殺の兆候は必ずしも見えるわけではない」。
『The Last Photo』の動画版というわけだ。
© CALM/YouTube
動画を観ると分かるように、後に自殺を選ぶとはとても思えないほど笑顔や楽しそうな雰囲気で溢れている。
また、写真とは違って声のトーンや元気に動く様子も分かるため、「いったい、どうして自殺を……」と思わずにはいられないのではないだろうか——?
「Calm」は、週に125人が自殺で亡くなっているイギリスの現状を変えるために、写真展や今回の動画のようなアクションを起こしている。遠く離れた国のことではあるが、他人事でないのは言うまでもない。
自殺の問題はセンシティブで、適切な解決策を見つけるのも難しい。だが、今回の動画が伝えているように、"見えているものが全てではない"ことは意識しておきたい——。
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