アメリカ美学の「集大成」。60年を振り返る、CFDAのデジタルプロジェクト

最先端の技術を用いて、アメリカの“美の歴史”を最大限に伝える────アメリカン・モードの集大成とも言えるプロジェクトが、先月公開された。

「CFDA(The Council of Fashion Designers of America)」が、設立60周年を記念してNFTシリーズ「Lighting the Path of American Fashion」およびメタバースプロジェクト「Fashioning the Shades of American Design」のローンチを発表。

両者ともに、CFDAないしはアメリカのファッション史を振り返る内容になっている。

© cfda/Instagram

Poluygon StudiosBNVとのコラボによる「Lighting the Path of American Fashion」は、有名なCoachの恐竜マスコット「Rexy」をはじめ、アメリカのファッション史を代表するアイテムや世界観が魅力的。

© cfda/Instagram

デザインにはMichael KorsやTommy Hilfigerといったアメリカ人デザイナーのほか、CFDAの初代女性会長であるDiane von Furstenberg等も参加し、CFDAの祝祭にふさわしい顔ぶれとなっている。

7種のNFTは、すべてが1つだけの販売となった。

12月12日〜16日までの4日間、特設サイト「CFDA.bnv.me」にてオークション形式で販売され、すべての収益がCFDA基金へ寄付されたようだ。

一方、Sandbox上に展開されるメタバース「Fashioning the Shades of American Design」は、クリーブランド美術館のファッション部門でキュレーターを務めるDarnell-Jamal Lisbyが監修。

「Illuminating a Fantasy」「Illuminating Romance」「Illuminating the Avant-Garde」「Illuminating Understanding 」「Illuminating Soul」の5つのテーマに分かれ、それぞれの世界が構成される。

さらに、CFDAが歩んだ60年の歴史の中から、6体のルックが登場。

Stephen Burrowsといった偉人から次期CFDA会長のThom Browneまで、アメリカン・デザインの歴史を一望できる特別な空間になるという。

歴史を振り返るというコンセプトでありながら、web3を駆使した先進的なアプローチを図った(≒若い世代へアプローチした)ことは、CFDAがBrowneへのミッションとして掲げた「急速な変化の中での舵取り」に通ずるところを感じる。

還暦を迎え、なおも革新を続けるCFDA。アメリカの美学を引っ張る一大プロジェクトの公開に注目だ。

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Top image: © CFDA 2016
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