極上の「リラックス」と「集中力」を同時に提供する、新時代のロウソク
「集中力を高める」というと緊張や精神力の消費を連想しがちだが、そのコツは上質なリラックスにある。
有名なのは「ポモドーロ法」というテクニックで、集中力を高めるために一定の時間を確保し、それに向けて短時間の休息をとってから作業に取り掛かるというものだ。
では、いかにして短時間で極上のリラックスを演出するか。
アロマディフューザーとムードランプは、刺激する感覚は違えどこの目的を共有している。そして、この2つのいいとこ取りがアロマ・キャンドルであり、それを模したのがこのガジェットだ。
© GIAN LUIGI SINGH
イタリア人デザイナーのGian Luigi Singh氏がデザインしたのは、ディフューザーとランプを一体化したアイテム、その名は「Focus」。
ポモドーロ法になぞらえ、内部にはタイマーが搭載。時間の経過につれて光は暗くなっていき、アロマの香りが満ちていく。やがてタイムアップを迎えると、大きめのパフが噴出され、ろうそくの“最後の一息”まで再現するという。
いわば、アロマキャンドルの電子版といったところ。電気のみで火を使わないから、場所を問わずに使えるのは魅力的だ。
これに「音」が加われば完全な空間デザインだが、いかにもポータブルスピーカーのような見た目に反して音を鳴らす機能は搭載されていない。あくまでもアロマキャンドルを再現したもののようだ。
「JBL」の「Pulse」シリーズと並べれば、お手軽なチルアウトパーティが完成しそう。
意外なことに、今までこのコンセプトのガジェットはあまり出ておらず、「Focus」は新時代のリラックスを提案する革新的なアイデアと言える。
テクノロジーに疲れた体に、テクノロジーの安らぎを。少し皮肉のようだが、それもまた現代。
© GIAN LUIGI SINGH
Top image: © GIAN LUIGI SINGH