ブームに沸くノルウェーのサウナを訪れてみた

サウナ大好き作家・岩田リョウコさんと、サウナをこよなく愛する女優・清水みさとさん。

ふたりがどのようにサウナを日常に取り入れ、どんなサ活を楽しんでいるのか。気になりますよね? そこで、ふたりのサウナな日々を「交換日記」に綴ってもらいました。

今回は、みさとさんからリョウコさんへ──。

清水みさと

俳優、タレント。サウナ好きが高じて、「サウナイキタイ」ポスターモデルをはじめ、ラジオ「清水みさとの、サウナいこ?」(AuDee/JFN全国21局ネット)のパーソナリティーを務め、TBS「世界ふしぎ発見!」など多方面で活躍中。近著に『サウナのぷりンセス』。

リョウコさんへ 

 

「サウナ東京」のレディースデー、すごいことになってましたね。いやぁ、うらやましい……!

興奮だだ漏れの交換日記を読んで、一緒に行けていないのに伝播して、こちらも体験さながらの“コーフン”を覚えました。200人待ちだなんて衝撃的……。

レディースデー当日もSNSによって、四方八方から歓喜と興奮が海を超えてわたしの元へ。

 

そうなんです、そんな盛り上がりの最中わたしはフィンランドにいました。で、この交換日記を今、スウェーデンで書いてます。

フィンランドからノルウェーを挟んで、スウェーデン。ずっとやってみたかった「海外で物書きをする」という夢を、交換日記を書きながら叶えてます!

留学だったり日程がある場合はさておき、旅のようにある程度限られた時間のなかで、カフェに入って本を読んだり、物書きをするという、海外を“掛け流しで楽しむ”贅沢な過ごしかた。

 

どうしても海外に出ると、束の間の時間を有意義にと、何かしらのプランを考えてしまうから、日本にいてもできることを同じように海外でやるという過ごしかた、ずっとやってみたかった!

スウェーデンの老舗「Vete Katten」©清水みさと

今回、北欧を訪れたのはノルウェーで『マグ万平ののちほどサウナで』(MRO)のロケをするためです。

せっかくノルウェーに行くならばと、みんなでフィンランド→ノルウェーへ。その後は一人でスウェーデン→イギリスと寄り道して帰ることになりました。

「寄り道して帰ってもいいですか?」とスタッフに聞くと、どうぞのひとこと。とっても軽やかな人たちです。

 

初めての国は、ノルウェー🇳🇴とスウェーデン🇸🇪。

今回もたくさんのサウナを巡り、ユニークなサウナに出会いました。リョウコさんの言う通り、1回の交換日記じゃ書ききれないほどあるので、今回のターンからはみ出るかもしれませんが、悪しからず!

 

今、日本と同じようにサウナブームが到来し、盛り上がっている国がノルウェーで、とにかくユニークなサウナがいっぱい。

首都オスロのど真ん中の海に、フローティングサウナが浮かんでいます。

©清水みさと
サウナ後の海で、白鳥と泳ぎました©清水みさと

「ムンク美術館」の前にもサウナが浮かんでます。

©清水みさと

そしてオスロの中心地にそびえ立つ「SALT(サルト)」

一度見たら忘れられないインパクト大のピラミッド型のサウナ。ずっと訪れてみたかった場所です。

©清水みさと

サウナ室は2.5階分ほどある高さで、見たことのない傾斜に10段以上の席。サウナ室の階段だけでも27段ありました。

そして……ビールやドリンクを飲み、おしゃべりしながらサウナに入るという、見たことのない光景!

自分のタオルを持ってきている人も多く、お尻の下に敷いている色とりどりのかわいいタオルが、なんだかレジャーシートに見えてきて、さながらお花見してるようでした。

でもしっかり、熱い!熱いからやっぱりここはサウナだと思い出す感じ!

4台の薪ストーブに、3台の電気ストーブ、計8台©清水みさと

そしてアウフグースを受けました。

余談ですが、ここのスタッフはみんなアウフグースができないといけないそう。わたし、働けない!

わたしたちが受けたのはノリノリ系のアウフグース!

流れる音楽にのって、歌ったり踊ったりリズムに乗るノリのいい人たちがたくさんいて、サウナの概念があっという間に吹きとぶ盛り上がり方でした(もちろんリチュアルな静かなアウフグースもあります)。

アウフグースが行われた船の形をしたサウナ室©清水みさと

アウフグース中、なぜかわたし当たっちゃって、バケツいっぱいの冷たい水を頭からドシャーっとかけられて、サウナで出したことのない雄叫びをあげました。

笑顔以外の表情を忘れるくらい笑って、サウナで表情筋が筋肉痛になるという初めての経験。

何もかもが規格外のサウナです。

 

ノルウェーの人たちはとても気さくで、いつのまにかノルウェーのサウナ仲間たちの中に混じって、一緒にサウナに入り、海に飛び込んでまたサウナに入ってを繰り返し。来年みんなが日本に来る予定らしく、一緒にラーメンを食べに行く約束をしました。

サウナが共通言語だと、国境を超えてもあっという間に仲良くなれる。サウナでなくてもきっと、共通の“好き”で出会う人たちは、出身なんて関係ないんですよね。

支配人のマルクスさんも、「サウナは人と人を繋ぐ場」だといっていました。

サウナが大好きなオーナー・マルクスさん。植物へ水やりするようなロウリュ©清水みさと

サウナの中ではみんな裸や水着で取り繕うものがないので、あっという間に仲良くなれます。

スマホが普及して、人と会わなくても会ってるように感じることができるし、情報がたくさんあるから、行かなくても行ったような体験ができるけど、行けばそこには必ず人がいる。

繋がるって、しゃべらないと繋がらないわけではなくて、しゃべらなくても人と会うだけで、何かしらのインスピレーションや影響を受けるはずで、それも「繋がる」ことの一部だと。

そして最後に、「人と人が出会うことで何かが生まれることを忘れないでね」と、マルクスさん。

 

サウナはこうあるべきとか、これが正しい、これは間違っていると言うような、「〜であるべき」という枠を取っ払って、自在に大好きなサウナを広げていくマルクスさんたち。

柔軟な思考と心で、身近なことから遠い世界のことまで見ていけたら、きっともっともっと、おもしろいことや楽しいことにで会えるかもしれない。あらためてそう思いました。

サウナを大好きなオーナーたちが愛を注ぐ、この「SALT」のサウナが大好きになりました。

 

それにしても、サウナは深い!

わたしはまだまだサウナのことを知らないみたい。

水風呂が10個©清水みさと

いつか、リョウコさんも訪れてほしいなぁ。そのときはぜひ、わたしもお供させてください!



さて、今わたしはイギリスにいます。交換日記がスウェーデンで書き終わらず、イギリスまで持ち越しに。

わたしの旅はあともう少し続きます。

人との繋がりの大切さを教えてくれたマルクスさんの言葉を胸に、今日もロンドンの街を練り歩きたいと思います。

なんやかんや二週間以上海外にいるので、そろそろ日本のサウナが恋しくなってきました。

 

それでは、日本で!

『SALT』

【住所】Langkaia 1, 0150 Oslo, Norway
【公式サイト】https://www.salted.no/

 

↓「サウナ交換日記 〜vol.37」はこちらから↓

Top image: © 清水みさと
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。