石油大国が“環境にやさしい“投資
アラブ首長国連邦(UAE)の主要銀行は、地球温暖化に対応するため1900億AED(約7兆5000億円)をグリーンファイナンスに割り当てることを発表した。
地球温暖化対策や再生可能エネルギーといった環境分野に特化したプロジェクトに限定した金融として、昨今注目されるのがグリーンファイナンスだ。
UAE Bank Federation(UBF)は、UAEが2050年までにクライメート・ニュートラル(気候中立)を達成し、国連の持続可能な開発目標を達成するというミッションに合わせ、銀行がグリーンファイナンスへの取り組みと気候変動対策に積極的に関与していることを評価し、グリーンファイナンスの設立とエコ志向のファンドの発行が、地球全体で目標達成への呼び水となることを期待している。
また、UBFは戦略的な動きとして、ネットゼロ銀行アライアンスの一員となり、銀行が2050年までにネットゼロ排出量に合わせて融資と投資を調整するために世界中の銀行が団結していることを強調した。
石油大国の銀行が一丸となってすすめる大規模な投資は、11月30日より同国で開催されるCOP28(第28回気候変動枠組条約締約国会議)に向けたイニシアチブとなるだろうか。
記入サービスの成長や競争力の強化と同時に、グリーン経済への投資を活発化させ、地球温暖化に対応する。各国が「グリーンファイナンス」を金融戦略のひとつと位置付ける昨今。お金がからむ以上、そこはビジネスでしょうけれど、公的資金も民間資金も、環境にとって最善な投資(使い道)となることを願うばかりです。
Top image: © iStock.com/Maksym Kapliuk