もう気候や時間に左右されない。宇宙ベースで行われる太陽光発電!

地球温暖化対策において、宇宙ベースの太陽光発電が注目を集めている。

カリフォルニア工科大学の電気工学教授であるアリ・ハジミリ氏によれば、彼の考えた画期的なアイデアによって、地球の動力を供給できる未来が訪れるかもしれない。

彼のビジョンは「宇宙の中を漂う何千もの太陽光パネルが、地球上の受信機に無線で大量のエネルギーを送信する」というもの。太陽光エネルギーは目新しくないが、雲や昼夜のサイクルに制限されない点で、これは画期的と言える。

今年に入り、ハジミリ氏が大学の研究チームとプロジェクトを進めるなかで、このビジョンは現実味を帯びてきた。

彼らが宇宙に取り付けた太陽光パネルが電気をマイクロ波に変換し、地球上の受信機に向けたビーム送信に成功したのだ。この成果として、カリフォルニア州パサデナにある彼らの研究所に設置された受信機に、わずかながらエネルギーを送信することができたという。

彼によれば、宇宙から地球へのワイヤレス送電は、太陽光線よりも安全なエネルギー源になるとのこと。

彼が発案した宇宙ベースの太陽光発電は、核融合や低コストの清潔な水素といった長い目で見れば可能性の低い代替エネルギー源により、これまで注目されてこなかった。

しかし、「NASA」のニコライ・ジョセフ上級技術アナリストは、もしこのアイデアが商業規模で実現すれば、2050年までに世界のエネルギー供給の10%を担うことができると強く後押しした。

このアイデアは少なくとも1941年から存在しており、科学小説作家のアイザック・アシモフ氏は短編小説『Reason』で、太陽エネルギーを地球や他の惑星に向けてマイクロ波で送信するソーラーステーションを舞台に描いているという。

今後、ビジネスや科学のリーダーが集う『ニューヨーク・タイムズ』誌の気候関連イベントにおいて、代替エネルギー源に関する話題が議論される予定。

今後もますます世界市場規模が成長すると予測される、宇宙ベースの太陽光発電に目が離せない。

TABI LABO編集部

「地球上に内在している問題を、外側から解決する。」

技術が進歩した現代だからこそできる、クールな解決方法ではないでしょうか。

胸が高まる〜!

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。