会社に内緒で旅行先からリモート。超Z的「仕事術」が海外で話題
「クワイエットバケーション(Quiet Vacationing)」というワードをご存知?直訳すれば、“静かなる休暇”といったところか。
派手にバケーションを楽しむのではなく、静かにひっそりと過ごすのかと思いきや……どうやらまったく違った意味合いで使われる言葉のようで。
会社に内緒でこっそり休暇
必要時はリモートで作業
大学生向けの米WEBマガジン「Her Campus」にて、トロント在住の大学生Julia Dwyerさんが語ったところによると、クワイエットバケーションとは、上司には伝えずこっそりバケーションに出かけ、必要な仕事だけをリモートでこなすというものらしい。なんでも、ちょっと休みたいけれど有給休暇を消化したくない人にオススメなんだとか(笑)
ちょっと、完全にサボりじゃないか!とお思いだろうが、彼女の主張はこう。
本当の休暇を取得した場合とは異なり、まったく働かないわけではありません。必要なタスクはこなし、ミーティングにも出席する。その残りの時間で休暇を楽しむんです。与えられた目標に到達さえすれば、仕事をどこでどう勤めるかはそこまで重要じゃありませんよね?
なんともイマドキZ世代な感覚。
ただ、こう言われると妙に納得感もあるから不思議。たしかに、自宅のデスクと波打ち際のビーチパラソルの下で開くパソコン、同じタスクをこなすとすればどこに問題があるのか?もちろん、機密情報の漏洩という観点で考えれば、リモートワークといえど在宅でという企業側のルールも理解のうえで。
どこで仕事をしようと自由──。いかにもZらしい感覚。実際、大学4年生でインターンとして働くJuliaさん、就職したらフルタイムで働くことや気軽に旅行できなくなることに対しての不安を抱えているとも。
仕事よりもジブン優先
超Z的な“極秘計画”
無料のオンライン履歴書作成ツールを展開する「Resume Builder」の最新調査によると、今夏、8人に1人の若者がクワイエットバケーションを行う計画を立ており、10人に1人がすでに「実施した経験がある」と回答。リモートワーク可能な職場であることが前提ではあるが海外を中心に、この“秘密の計画”を企んでいる若者が増えているようだ。
中高年世代、ましてや彼らの上司からすれば、クワイエットバケーションは、単に自分のスタイルで働きたいZ世代的言い訳だと片付けられかねない。しかし、彼らが求めるものの本質は、仕事に支配されすぎないこと。言い換えれば、自分の人生を自分らしく生きることとも。
働くにしてもせめて自分らしく。アフターコロナの現代社会において、ワークライフバランスを保つ究極の方法がクワイエットバケーションだとしたら……。捉えかたはどうであれ、バレたら怒られる(厳罰、減給される)といったリスクを抱えながらも、マイウェイを実現しようとする若者たちの精神に頭が下がる。
その度胸、見習いたいかも(笑)