心の“コリ”のほぐしかた。

サウナ大好き作家・岩田リョウコさんと、サウナをこよなく愛する女優・清水みさとさん。

ふたりがどのようにサウナを日常に取り入れ、どんなサ活を楽しんでいるのか。気になりますよね？ そこで、ふたりのサウナな日々を「交換日記」に綴ってもらいました。

今回は、みさとさんからリョウコさんへ──。

リョウコさんへ

ノルウェー・フィンランドからおかえりなさい！

本当にすてきな旅、すてきな学び。
今あるもの、人、環境が当たり前だなんて思っちゃいけないな、感謝を忘れちゃいけないなって、交換日記を読み終わって心に染み渡ったわたしは、思わず「いつも本当にありがとう」と、隣にいるしげおさんに感謝を伝えていました。あまりに唐突だったんですけど、言わずにはいられませんでした。

そして、ノルウェーのラッセさんの人間力には毎度感銘を受けます。いつでも笑顔で、優しくて、ずるくない、本当にかっこいい人。わたしもラッセさんに会うために、またノルウェーに行きたい！

先日、盛大に尻もちをついて、人生初の“むちうち”になり、首、肩、両腕が岩のように硬く、自分の体じゃなくなったみたいでした。

勢いよく滑って転んだとき、なんとか体を守るためにと咄嗟に打ち出した回避が、尻もちだったという具合なので、お尻に感謝……。頭なんか打っていたらと思うと、ゾッとします。

しかしながら、体は岩のようにかちこち。慌てて、わたしたちの駆け込み寺「竹内電力整体」で電気を流してもらうことにしました。普段、かなり柔らかいと言われていたわたしの筋肉が、びくともしないくらい硬直していて、「清水さんも人間だった！」と言われる始末です（普段が柔らかすぎ）。

むちうちで首の筋肉が硬直するのは首への衝撃を抑えるための防衛本能で、筋肉が緊張状態になるからなんだそうです。あぁ、わたしの体を守ってくれたのかと、ここでもカチコチになってしまった筋肉に感謝。

そのカチコチを電気の力で柔らかくしていく90分。最初「どうですか？」と聞かれたとき、あっという間に首がスムーズに曲がって、「うわ、治った！」と思ったんですが、少ししてからもう一度曲げてみると、あれ、曲がらない。一瞬でカチコチに逆戻りしてました。筋肉が怖がってしまったんだそうです。

「痛かったらどうしよう」「曲げるの怖いな」とか、そういうことを脳で考えてしまって、筋肉が守備体制に。

思考がそのまま影響しちゃうほど素直な筋肉に、「大丈夫、大丈夫だよ〜」と言い聞かせながら、うんと電気を流してもらい結果的に治ったんですが、こんなに簡単に硬直したり身動きが取れなくなることに衝撃を受けました。

柔らかでいることの大切さ、恐れは動きを止めてしまうこと。これって生き方にも通ずる気がします。筋肉が硬直するみたいに、考えや心が凝り固まって頑固になるのは、ほぼむちうちと同じことだと思い、だったらわたしは問答無用でいつまでも柔らかく、素直でいたい。

誘われたら行ってみたり、機会があればやってみたり、おすすめされたら食べてみたり、できるできないとか、損得じゃなくて、自分のワクワクすることに身を任せていたからこそ「サウナ交換日記」にも出会えたわけだから。

素直って最強です。

筋肉も心も考え方も、柔らかくして素直でいつづけようと心に誓った一週間。だけど、もしもまたいつかむちうちになったら、体には電気を、心には電気に代わるなにかを。

今のわたしにとって、それは本や映画、音楽、人、サウナっていうことになってくるのかな。

『竹内電力整体（旧：ゆる湯る）』

【住所】東京都墨田区横川3-12-14（押上温泉 天然温泉 大黒湯内）
【公式サイト】https://www.daikokuyu.com/massage.html