ついにZ世代、「結婚にもタイパ」を求める
「あ〜マジで恋人欲しい〜!」なんて願望が口をつく人への最初のアドバイスは、「アプリやってみれば?」だと思う(筆者は22歳Z世代)。
リクルート ブライダル総研「婚活実態調査2022」によると、20代ではじつに51.2%もの人たちが「マッチングアプリ利用経験あり」らしい。実際、筆者の周りからもマッチングアプリに対する否定的な意見は、もう聞こえてこなくなった。
居住地や年収、あるいは身長など、あらかじめふるいにかけて好みではない人とのマッチングで時間を無駄にしないよう工夫する人も多い。これ、恋愛にタイパを求めている証拠ではなかろうか。
では、結婚となるとどうだろう?そこにも、やはり“タイパ”の流れが押し寄せているようで……。
「交際0日婚」について
都内Zの61.5%が肯定的
結婚相談所を運営する「株式会社サンマリエ」が、都内在住のZ世代(20〜26歳)の男女102名に対して「交際0日婚」に関する意識調査を実施した。そう、読んで字のごとく交際0日で結婚を決めるということ。
調査質問のなかで交際0日婚についてどう思うかを尋ねたところ、61.5%が肯定的と回答。「とても肯定的」という回答は22.5%に及んだ。肯定的な理由については、「恋愛は面倒だから」が46.7%ともっとも多い回答に。
捉え方はさまざまだけど、恋愛すること自体面倒──これがいまの若者たちのリアルな声なのかもしれない。
では、結婚を考えるまでの交際期間はどうか。
お互いの誕生日や交際1年の記念日、さらには季節のイベントが開催されない可能性もある「半年以上1年未満」が30.4%で最多の回答というのも興味深い。付き合っているなかで発生するであろう各種イベントですら面倒と感じる人たちが多い証拠なのだろうか。
また、調査からはこんな回答も得られた。
周囲に「交際0日婚」の経験者がいるかとの質問に41.2%が「いる」と答え、53%のZ世代が「交際0日婚を考えたい」と前向きの意見も。
マッチングアプリやSNSを通じて出会おうと思えばいくらでも出会えてしまう現代。「出会いがない」は言い訳とされてしまうのが今の世の中だ。そう考えると、選択肢が多いからこそ理想な相手を求め、そしてタイパを求めて、そうでない関係を「面倒」と感じてしまうという状況ができつつあるのかも……答えのない迷宮に陥った筆者であった。
Z世代インターンのリアルボイス
ところで、結婚は家族を選ぶ一大イベントと捉える筆者。そこにタイパを求めるよりも、「失敗したくない」という思いが勝る。
では、同じTABI LABOでインターンとして働くZ世代は「交際0日婚」について、どういった見解をもつのだろう?ヒアリングしてみると、多様な意見が出てきておもしろい。
交際0日婚はナシだが、“交際”していなくても関係性が構築されているのならばアリかも。自分はイヤだがなかには関係性構築が済んでいる人もいるはず。「子どもができたから結婚すっか」もパターンとしてある。オープンリレーションシップを形としてとっているなら0日婚もあり得るのではないか。
絶対にナシ......でも、気持ちはわかるかも。友だち以上の関係性で仲良くなってから結婚でいいのかも。
断じて無理です。僕はそもそも結婚したい!とは思ってない。今後したくなるかもしれないけど、今は考えられないかな。
アリかも。もはや「お見合い」に対して憧れすらある。長く付き合おうと問題は誰にだって起こる。どれだけ吟味し、時間をかけても問題は発生するから。
結婚て、本人どうしの契約とともに家族間の結びつきでもある。それを0日で判断してしまうのはどうかな。昔ほど離婚に対して否定的ではなくなってきたわけだから、クイックになるのも不思議はないけど。にしても若い世代のスピード感はスゴいね。
今回の調査は結婚するまでの時間にフォーカスしてるから、結婚した後のことをどれだけ考えてるかにもよるかも......。
電撃婚、スピード婚を超えた「交際0日婚」。はたして近い将来、“タイパ婚”が当たり前の未来がやってくる!?