Z世代の部屋選びに新基準……「住みパ」って?
効率化って、ムダを省くとかゆとりをなくすとかネガな視点で捉えられることもあるけど、想いとしては、いまそこにある条件をいかにアクティブ(活動的・能動的)に充実活用するかってポジなこと。
コスパ(コストパフォーマンス)やタイパ(タイムパフォーマンス)、さらにスぺパ(スペースパフォーマンス)。
これらの普及に伴い、今度はZ世代の新基準として“住みパ”なるキーワードが注目され始めているらしい。
部屋選びの新基準「住みパ(住まいパフォーマンス)」
「ハウスコム株式会社」が今年5~6月にかけて実施した「2024年度“部屋選び”に関する調査」。
これは、世の中・世代の変化が住まいに求めるものにどう影響を与えているのか、時代とともに移ろい行く「部屋選び」に関する価値観や動向を見える化したものだ。
この中で同社は、部屋や家具家電を選ぶ際に“住まいとしての”効率のよさを意識する価値観を「住まいパフォーマンス=住みパ」と定義、分析している。
その結果、Z世代は8割以上が“住みパ”を重視しており、ほかの世代に比べて「意識していた/いる」と回答した人が多いことがわかった。
部屋選びにおける新トレンドの兆し
住みパを求める前提として、Z世代が部屋選び・家具家電選びの際にコスパやタイパ、スペパをどれだけ意識しているかを見てみる。
ここでも、他の世代と比較して「意識していた/いる」と回答した人の割合が高い結果に。さまざまな観点から住まいに効率を求める傾向が読み取れた。
では、それぞれの観点が「住みパ」へと繋がるためには、どのような条件が求められているのだろうか。
まず「部屋選び」において。調査データから、以下の3点が浮んだ。
★コスパ対策:「割安物件(穴場エリア、リノベ物件、家具家電付物件など)」から選ぶ(68.7%)。
★タイパ対策:「移動時間」(47.3%)、と「手間」(29.6%)を減らす。
★スペパ対策:「DIY可能物件」(14.2%)や「ロフト付き物件」(11.6%)で空間を有効活用する。
また、住みパ向上のために、Z世代自らが行なっている工夫もある。以下が、調査から得られた回答の一例だ。
これらの実践に向けて以下のような回答例とともに、各データや分析の詳細は、発表されたプレスリリースから確認もできる。
住まいからQOLを考える
今回の調査から、Z世代の意識の中には、これまで漠然と「効率が良い」「優れている」くらいに考えられてきた概念を突き詰め、自分にとって最適なパフォーマンスとして管理する姿勢が窺える。
世代を問わず、QOLを上げたい人にとって、こうした明確な切り口があるのは便利であるはずだ。モノや場所選びから始める身の回りの“整え方”、参考にしてみてはいかがだろうか。