共感できる?Z世代は「オフィスのトイレ」にためらいを感じているらしい
「今日は朝から集中できない……」「なんだか仕事のペースが上がらない」 そんな経験は、誰にでもあるだろう。もしかしたら、その原因はトイレの我慢にあったりして。
アメリカのZ世代の12人に1人は、職場で一度も「排便をしたことがない」という調査結果が発表された。いったい、Z世代がこれほどまでに職場のトイレに抵抗を感じる理由とは?
音、ニオイ、視線……
見えないプレッシャー
「NEY YORK POST」によると、イギリスのバスルーム用品販売会社「QS Supplies」が従業員1000人以上を対象に「職場環境におけるトイレ事情」に関する調査を実施。アメリカのZ世代の3人に1人が職場のトイレの使用に抵抗を感じているという調査結果を発表した。
Z世代がトイレをためらう理由として、挙げられたのは「プライバシーの欠如(59%)」「臭い(57%)」「音(47%)」など。日本のトイレにも個室が多いとはいえ、構造や広さによってはこれらの不安は想像に難くない。とくに「音」に関しては、周りの目を気にしてしまう人も多いのではないだろうか。さらに、誰もが経験する個室特有の静けさ。集中力が高まっている時ほど、些細な音が気になってしまうこともあるだろう。
Z世代は従来の世代と比較して、オープンなコミュニケーションを好む傾向があると言われる。しかし、それは同時に個人の境界線が曖昧になりやすいという側面も孕んでいるのかもしれない。「心理的安全性」という言葉が叫ばれる現代の職場において、物理的な安心感が損なわれていては、真の生産性向上は難しいと言えるだろう。
オープンな世代ゆえの悩み
トイレは「戦略的休息」?
近年、注目を集めている「戦略的休息」。これは、短時間の休憩を意識的に挟むことで、集中力やパフォーマンスを維持・向上させるという考え方。ひとつ、トイレ休憩も「戦略的休息」として捉え直してみてはどうだろうか。
「トイレのために席を立つなんて、周りの目が気になる」 そう思う人もいるかもしれない。しかし、トイレを我慢することで集中力が途切れ、結果的に仕事の効率が落ちてしまう可能性も。企業側も、トイレ休憩を「サボり」と捉えるのではなく、従業員の生産性を高めるための大切な時間として、理解を示す必要もあるのかもしれない。
快適なトイレ環境は従業員の心身の健康、ひいては企業の生産性向上に大きく貢献する可能性を秘めていると言えるのではないだろうか。
👀GenZ's Eye👀
これはトイレの「クオリティ」に起因しているような気もします。最近は商業施設のトイレはとくに清潔感が保たれ、広く、個室もかなり隔離された状態の施設も増えています。他方、オフィスのトイレは比較的狭かったり、“用を足す”という従来型のニーズにのみとどまるトラッドなスタイルのものが多いように思います。
今回のトピックをどう捉えるかにもよりますが、もしかしたら、これからの時代オフィスの「トイレ改革」は、企業の生産性向上に向けた重要な施策となっていくのかもしれませんね。