「シェア」で進化する推し活。Z世代の幸福度を高める、お菓子とオリジナルグッズの力
推し活に熱中するZ世代の間で、新たなトレンドが生まれている。それは、推しの“体験”を共有する「推し活シェア」。
一体、彼らはなぜ、推し活仲間とリアルでの共有を重視するのか。その背景には、意外にも「幸福度」との深いつながりが見えてくる。
「シェア」で見える、Z世代の新たな推し活の形
株式会社ロッテが2025年3月24日に発表した「推し活に関する調査」が興味深い結果を明らかにした。 この調査は、15歳~59歳の男女800名を対象に、インターネット上で実施されたもの。
それによると、Z世代では約4人に1人が「推し活仲間とライブやイベント等で直接会った際に、お菓子やグッズをシェアしている」ことがわかった。20代に限るとその割合はさらに上がり、28.8%に達する。 いっぽう、50代では15.0%にとどまっており、世代間で大きな差が見られる結果となった。
注目すべきは、幸福度との関連性だ。幸福度が高い人ほど「シェア」する傾向が見られ、低い人と比べて約3倍も「推し活仲間とライブやイベント等で直接会った時にシェアしている」人が多いという結果に。

「推し活×お菓子」
共感を生み出す甘い関係
推し活におけるお菓子の活用法で2位にランクインしたのは「推し活仲間とシェアするとき(44.1%)」。 「推しを想って購入して楽しむ(49.4%)」がもっとも多かったものの、「シェア」がそれに次ぐ結果となった点は興味深い。

なかでも、推し活仲間の間でもっともシェアされているお菓子は「チョコレート(75.9%)」。 お菓子をシェアすることで「コミュニケーションがとりやすくなる(85.2%)」、「一緒に楽しくなれる(84.3%)」「仲良くなれる(77.7%)」と感じている人が多いという。
「推し」という共通の話題に花を咲かせながら、甘いお菓子を一緒に楽しむ時間。 そこには、世代を超えて共感し合える、特別な時間が生まれているのかもしれない。

現代版「お守り」?いつも側に推しの存在を
同調査では、10代女性の30.0%、20代女性の31.3%が「推しに関連する自作のオリジナルグッズを作成したことがある」と回答している。
Z世代の約半数が「推しに関連するオリジナルグッズを持ち歩いたり、身に着けたりしている」という結果も踏まえると、Z世代にとってオリジナルグッズは、単なる「モノ」としての価値を超えた存在になっていると言える。
SNSでの拡散やリアクションも楽しめるデジタル時代だからこそ、自分の手で生み出した「特別な一品」を大切に持ち歩く。そこには、いつでも推しを身近に感じていたいという、Z世代ならではの熱い想いが込められているのかもしれない。
推しの存在が、日々の生活に彩りを与え、心を豊かにしてくれる。 それは、現代社会における一つの希望だったりもするはず。今回の調査結果から、Z世代の推し活は、シェアを通じて個人の幸福度向上にもつながっている可能性が見えてきた。
『推し活に関する調査』
【日時】2025年2月27日〜2025年3月3日
【調査手法】インターネット調査
【調査実施企業】ロッテ
【調査対象】推し活をしている15歳~59歳男女
【調査人数】800名
※本文中のグラフの構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計が100%にならないものもあります。