さよなら都会、こんにちは地元？2026年卒就活生の4割が望む「地方での暮らし」という選択

「将来は東京でバリバリ働きたい！」。そんなふうに希望を抱く若者は、もはや少数派になりつつあるのかもしれない。

「株式会社学情」が2026年3月卒業（修了）予定の大学生・大学院生を対象に行った調査によると、UIターンや地方での就職を「希望する」と回答した学生は39.3%という結果になったそうだ。

地方就職を希望する学生の約4割が、その理由に挙げたのが「都市部よりも地方のほうが住みやすいから」「家族と一緒に暮らしたいと思うから」。これは、同調査において最も多い回答理由であり、いずれも40.4%という結果に。

従来の価値観では、就職を機に実家を離れ、都会での生活をスタートさせることが一般的だった。しかし、近年のリモートワークの普及や、ワークライフバランスへの意識の高まりは、若者の価値観を大きく変化させていると言えそうだ。

この傾向は、新卒採用市場に限った話ではない。転職サービス「doda」を運営する「パーソルキャリア株式会社」の調査によれば、20代～30代の転職希望者のうち、地方での就業を希望する人は約6割という結果が出ている。地方移住は、もはや一時的なブームではなく、たしかな流れとなりつつあるようだ。

地方への移住を考える際、気になるのは具体的な勤務地だろう。同調査でUIターン希望者の勤務地としてもっとも多かったのは「出身の都道府県」で43.4%、次いで「これまで住んだことがある地域」が34.3%という結果になった。

慣れ親しんだ環境で、地域社会に貢献したいと考える若者が増えているいっぽうで、自然豊かな環境を求めたり、地方ならではの文化やライフスタイルに魅力を感じたりする若者も少なくない。

地方移住は、単なる憧れではなく、自分らしい生き方を実現するための具体的な選択肢となりつつある。あなたも、この機会に地方という可能性をあらためて考えてみてはどうだろうか。