新卒の希望年収が増額傾向。企業提示額との乖離も、約3社に1社は初任給を増額。i-plugの調査
新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を運営するi-plugが、2027年卒業予定の学生と企業を対象に実施した「希望年収額に関する調査」の結果を発表した。
この調査からは、就活生が希望する年収と、企業が実際に提示する年収との間に大きなギャップが存在する実態が明らかになっている。
就活生の16.4%が初年度年収500万円以上を希望
27卒学生に新卒1年目に希望する年収を尋ねたところ、「300〜399万円」が45.9%で最多だった。
一方で、日本人の平均年収(460万円/2023年)を上回る「500万円以上」を希望する学生も16.4%存在し、約6人に1人が高い給与水準を求めていることがわかった。
これに対し、27卒採用を行う企業のうち、新卒入社者に「500万円以上」を提示していると回答したのは、わずか3.0%にとどまった。


年収よりも福利厚生や業務内容を重視か
内定先から提示された給与が希望年収以下だった場合、内定を辞退するかという問いに対しては、「その他条件によっては辞退しない」と回答した学生が85.6%で最多。
年収以外の条件として重視するものとしては、「福利厚生が充実している」(72.3%)がトップで、次いで「業務内容」(58.4%)、「同僚や先輩などの社員の人柄が自分と合う」(51.5%)が続いた。
多くの学生が、年収だけでなく、総合的な働きやすさやキャリアを見据えて企業を選んでいる様子がうかがえる。



約3社に1社が初任給を増額
企業の動向としては、27卒の平均給与額を26卒と比較して「増額した」と回答した企業が36.0%に上った。
約3社に1社が初任給を引き上げている計算になり、「減額した」企業は0%だったことから、今後も新卒の給与水準は上昇していく可能性が高いと見られる。
i-plugは、学生と企業双方の意識を明らかにすることで、より良いマッチングの実現を目指していくとしている。


調査概要
【27年卒学生対象(2025年調査)】
・調査期間:2025年9月10日(水)〜2025年9月13日(土)
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:OfferBoxに登録している2027年卒業予定の学生
・有効回答数:270件
【26年卒学生対象(2024年調査)】
・調査期間:2024年9月6日(金)〜2024年9月9日(月)
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:OfferBoxに登録している2026年卒業予定の学生
・有効回答数:400件
【25年卒学生対象(2023年調査)】
・調査期間:2023年9月23日(土)〜2023年9月25日(月)
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:OfferBoxに登録している2025年卒業予定の学生
・有効回答数:658件
【企業対象(2025年調査)】
・調査期間:2025年9月9日(火)〜2024年9月13日(土)
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:新卒採用を実施する企業
・有効回答数:297件
※構成比の数値は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも 100%とならない場合がある。






