日本の化粧品ブランドが、「働きがい」と「幸せ」は3段階に分類できることを解明
自分の成長や会社への貢献。"働きがい"の中身は人それぞれでも、行き着く先は「幸せ」な働き方であるはずだ。では、私たちはどうすれば「幸せ」を感じながら働くことができるのか。
化粧品メーカーとして知られる「ポーラ」の研究が、そのヒントを提示している。
「働きがい」と「幸せ」の意外な関係
「株式会社ポーラ」は昨年12月、「働きがい」と「幸せ」の関連性に関する興味深い研究結果を発表した。
同社内の「ポーラ幸せ研究所」が従業員147名を対象に行ったアンケート調査によると、「働きがい」と「幸せ」の関係は、「一時的幸福(Happiness)」「頻繁な幸福(Frequently Happiness)」「持続的幸福(Well-being)」の3段階に分類できるという。
同研究によると、「一時的幸福」は、仕事を通して一時的に感じる高揚感や満足感を指す。いっぽう、「頻繁な幸福」は、一時的な感情よりもさらに継続的で、日常的に「幸せ」を感じている状態だと言えるだろう。そして、最終段階である「持続的幸福」は、より恒常的で揺るぎない、心の底から満ち足りた状態を指すとのこと。
「誰かのために」 がもたらす
持続的な幸福
同調査では、それぞれの幸福段階に影響を与える具体的な要因についても分析されている。 その結果、自身の成長や目標達成といった内的要因だけでなく、「目標達成やお客さまのために、やりたいことが次々に思いつく」といった他者へのモチベーションが「持続的幸福(Well-being)」に強く影響することが明らかになった。
つまり、自分のためだけに働くのではなく、「誰かの役に立ちたい」「社会に貢献したい」という想いが、より大きな幸福へと繋がっていくということだ。 この結果は、従来の「働きがい」の概念を覆す、重要な示唆を含んでいると言えるだろう。
Well-beingな働き方を実現するために
同研究所は、今回の研究結果を受けて、以下のようにコメントしている。
「幸せに働くためには、HappinessからWell-beingへの過程を考慮し、各過程で必要な項目をサポートできるような職場環境を提供することと、働く人は自身へのモチベーションだけでなく、他者へのモチベーションがあることで、よりwell-beingな働き方に近づくと考えられます」
自分の仕事が、顧客や社会全体にどのように貢献しているのかを意識すること。 それは、日々の業務の中で見失いがちな、仕事の大きな意義を思い出させてくれるだろう。 そして、その意識こそが、真の「働きがい」と「幸せ」に繋がるのかもしれない。